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ネコと手土産(後編)

目の前にいた一番年下の子どもの身体が突然浮いた。

この出来事にビックリしたのは肉まんだけではなく、

当の本人もビックリして足をバタバタさせている。


浮くってなに? いくらこの子が軽くても部屋の中にいて浮くなんてないよね。

もしかして本当は何か台があるのだけど、ぼくには見えないようにしているのかも?

浮遊マジックみたいな……。

「アレ? 身体が浮いていてた理由ってもしかしてコレ??」


 よく見ると、一番上の子が三番目の子をだっこしていた。


「へ〜え〜」


 浮いているように見えたのはそうゆうことだったんだね。とても単純な理由だった。

三番目の子は最初は足をバタバタさせていたけど諦めたのか止めた。

きっとコレもいつものことかもしれない。

子どもは仲良く遊んだらいいにゃん。

ぼくはおなかいっぱいだから寝るにゃん。


「スピピー。スピピー」


 ぼくは眠った。

しばらくすると突然、


「えっ。どうして?」


 今度はぼくの身体が浮いている。

ふと見ると、子どもたちがぼくのことを持ち上げている。


「相変わらず肉まんは重たいね」

「どこでも寝られるんだね。肉まんは」

「せっかく来たのだから遊ぼうよ~」


 子どもたちはそれぞれ言った。

 こうして半ば無理やり起こされ遊ぶことになった。


「肉まん、いくよ!」


 音が鳴るボールが転がってきた。


「あっ!」


 ぼくは反射的に身体を動かしボールをキャッチ。


「にゃんにゃん♪ ボールは楽しいにゃん」


 眠気はなくなり、楽しい時間を過ごした。

 それから一時間後。


「きみー。そろそろ、帰るよ」


 ご主人様にぼくを呼んだ。


ぼくはまだ遊んでもよかったけれど、一番下の子は遊び疲れたみたいで、

眠そうだった。さっきはぼくのこと起こしたのに!


「またおいで。肉まん」


 「グシャグシャ!」


 一番上の子がぼくの整った毛並みを思いっきりかき立てた。


「にゃー! ぼくの毛並みが乱れたにゃん!」


 気を許すとコレだか子どもたちはー!

でも、また遊びに来てあげてもいいにゃん。

イタズラさえしなければ遊ぶのは楽しい。

それに子どもたちのお母さんにはおいしいおさなかをもらえるなら。


「ご機嫌だね。きみ。」


 ご主人様はぼくの顔を見た。


「今度はぼくのおうちおいでよ。来るときはぼくがよろこぶ手土産を持ってきてね。ネコセレブがいいにゃ~」


 ぼくはニヤニヤしながら車に乗った。



《終わり》



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