【ここまでの登場人物紹介】
【全時代共通】
・アキト
ダンジョンコアとして転生した男。
相応に生きて大往生した。
生前の事はあまり話さない。姓も名乗るのを拒む。
転生に際して生前の諸々を考慮された結果、とある仏担当の世界でダンジョンコアをやることになったらしい。
曰く、「生前悪い事も良い事もしてきた」との事。
本人は転生後を修羅道や地獄の一種かと考えているが、仏に仕えて仕事しているので事実上天部(仏に帰依した神々)の同類である。
基本的に、ダンジョンそのものに影響のない事には積極的に干渉しない。
日々を生きている各時代の人々を尊敬しつつ見守っている。
・ハルカ
アキトが生み出したアバターに一目ぼれし、両親を説得して集団に引き入れた張本人。
集団の他の雌もアキト(のアバター)に惹かれていたが、押しに押して押し通しアキトの番の座を勝ち取った。
初めは優秀な雄としてアキトをとらえていたが、その特異性にも早くから気付いていたらしい。
紆余曲折あって、ダンジョンコアのネットワークに同化し、アキトの永遠のパートナーとなった。
生前は4児をもうけたが、メンタルは若々しい。
主人公の表現は控えめだったが、割と暴食属性。ドカ食い大好き。
時代により変化していく人々の食事を誰よりも楽しんでいる。
【旧石器時代】
・槍戦士
ハルカの父親にして、アキトの義父。
原始時代に生まれたナチュラル武の極。
魔力の扱いにも早々に慣れて、規格外スペックな初代アバターの常に一枚上に居た。
子煩悩で親馬鹿なのは玉に瑕。集団のリーダーの番にも頭は上がらなかった。
アキトのアバターの事は内心認めていたが、素直になれない親心。
自分の衰えを明確に感じた際に赤毛のドウクツグマの暴虐を目にして、最期の場所を決める。
最期は、真に優秀な雄に娘を託せた事、その雄が自分の武を追う事を察し、満足して逝った。
・集団のリーダー
ハルカの母親にして、アキトの義母。
親馬鹿な番と、良い雄を見つけた娘の手綱を良い感じに握っていたが、影が薄い。
・他集団のリーダーの雄
一瞬だけ触れられた他集団のリーダー。
アキトに突っかかったが、力の差を見せつけられ弟分となる。
旧石器時代をあんまり長くやってもなーという作者の都合により、出番の一切が消えた。
・赤毛の大物ドウクツグマ
魔力を取り込みすぎた化け物。
槍戦士に辛勝したものの、直後にアキトの手で討ち取られた。
【縄文時代】
・火守りの翁
とある集落の長にして祭司。
彼が炎の精霊を使役した姿を見て、アキトは魔力が身体の強化等だけではなく、超常的現象を引き起こせると知った。
・三内丸山集落の住人達
マシンガンみたいにドングリを飛ばしてくる変異椎の木や、破裂して爆弾のように棘をまき散らす変異栗の木もものともせず採集していたヒトたち。
恐らく素で銃弾を掴めるレベルだったと思われる。
・ホーンハンド・ディア
角で枝を掴み、腕組みしながら移動する謎の鹿。
困った事に、今後の日本の鹿はこいつらが基準である。
・大型のクマ
魔力を取り込みすぎて、超大型化したクマ。
魔力を求めてダンジョンまで食い始めてたため、アキト自ら出向いて討伐された。
今後も野良の変異体は、魔力を求める傾向にありダンジョンにとっても脅威となる。
【弥生時代】
・秦の始皇帝
史実通りに中華の覇者になった。
徐福を蓬莱山に向かわせたが、成果の報せを受ける前に没した。
大鮫魚の呪いだのの説もあるが、アキトは特に呪いなどしかけていないし、そもそも魔力の働きは大陸まで届いていない。
もし日本で水銀などを呑んでいたら、本当に仙人化していた可能性はあった。
・徐福
始皇帝の命を受けて蓬莱山へと旅立ち、日本の地に降り立った。
魔力の下では形式的に行って来た仙術が実際に力を持ち、テンションが上がり過ぎて永住を決意。
一応成果について始皇帝へ知らせようとしたが、その前に彼は没してその後の混乱でうやむやに。
後腐れが無くなったので、思う存分仙術の修行をし、遂には仙人に至ってしまった。
至り過ぎて、自然に溶けて解脱した。
・師升
この世界では、一応の初代倭国統一の王。現実の歴史でどうかは横に置く。
妃を蘇らせようとするも失敗し、彼女をダンジョンへと封印してしまった。
その後悔から、最期は自分も封印したダンジョンの中で朽ちる事を選ぶ。
・師升の妃
夫とは仲睦まじかったが、難産の末に母体への負担がかかり過ぎ、他界。
その後のアレコレで、全てに悲嘆する怨霊に成り果てる寸前、アキトの手で浄化された。
・姫巫女
表面上は朗らかに、内面は重くシットリな三姉弟の長女。
巫女としての力は元から高かったところに、ダンジョンコアネットワークの魔力の奔流に触れてしまい、一気に超人化した。
魔力は上空にあまり拡散しない為天候操作は難しい筈が、彼女はあっさりやってのける程。
紆余曲折の末、ダンジョンの魔力の流れに一体化することを選んだ。
生涯独身だったのをひそかに悔やんでいる。
・政の王子
表面上はクールに、内面は重度のシスコンな三姉弟の長男。
知恵や思慮に秀でていたが、姫巫女の儀式に参加していたことで魔力を受けて超人化。
基本スペック全般が伸びたがやはり知力の伸びが高かった模様。
多くのクニを政治的に指揮しつつ、あくまで姉を長として立てていた手腕は見事というより他ない。
姉と同じく、ダンジョンコアネットワークの一部となる。
姉が生涯独身だった原因は、半分以上この弟の暗躍の結果。
・戦の王子
表面は天真爛漫に、内面はそこそこものを考えていた三姉弟の末。
元々年齢に似合わない強さはあったが、こちらも姫巫女の儀式に参加していたことで、人の枠を超えた。
力は大岩を持ち上げ、走れば風よりも早く、振り回した武器の余波で旋風が巻き起こる程。
多くの戦、多くの変異化した動物を狩り、各地に伝説として語られる元となった。
姉と同じく、ダンジョンコアの一部となる。
イズモから嫁いできた嫁とは仲睦まじく、独身の姉兄も早く相手を見つければよいのにとも思っていた。
・ヒミクコ
魏志倭人伝に記された狗奴国の王。
卑弥呼の敵対者として、倭国統一の障害となったとされる。
武に秀で、三姉弟の父にして彼らのクニの長を討ち取った。
三姉弟の最後の策にて討たれるも、その意思は次代に受け継がれた。
・クコチヒコ
魏志倭人伝に記された狗奴国の将。
猛将かつ戦の流れを見極める眼の持ち主。
後に、ヒミクコの後継であるナガスネヒコと、その弟アビヒコの後見となる。
・イヨ
姫巫女の後継。
姫巫女と同じく、長の血を引いている。
天候操作などはできないものの、予知能力は高い様子。
・知恵者
諸国を旅し、知見を集めた末に姫巫女のクニに腰を据えた。
政の王子の後を任されたが、その政務の量に目を回すことになる。
・大男
力だけなら戦の王子を凌駕する傑物。
未だ力を持つクナ側のクニとの戦は、彼の双肩にかかっている──筈だが、イヨの予知によると違うらしい。




