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『反撃開始』

「カレイア、最高のライバルにして友である僕を仲間外れにして楽しそうなことをやっているなんてひどいじゃないか」


 魔界の空に現れたのは、天界の序列4位――『神装』ルフィア。

 星座となった神々の権能を扱うことができる熾天使である。


「熾天使ルフィアですか」

「少し見ない間にいろいろと変わっているね。見た目も魔力も口調も何もかも。魔王、どういうことかな。僕の隕石が衝突する前に説明してくれないか」


 無表情で名を呼ぶカレイアと、真剣な表情を浮かべるルフィア。

 ルフィアに質問され、アズリオンは溜め息を吐く。


「私にも分からない。ルヴィエラに殺されたはずのカレイアが突然息を吹き返し、銀色の天秤が右に傾くと共にあのような姿に変わってしまった」

「3万年ほど一緒に過ごしてきたけど、あんなカレイアは初めて見たね。いや、そもそもあれはカレイアであっているのか」

「カレイアであることは間違いないが、あの魔力、熾天使の領域を遥かに超えている」

「あれは神の魔力だ。僕の魔力の30倍は確実にあるよ」

「喜べ、弱体化してアレだ。本人曰く、封印の影響で魔力の操作が上手くいかないらしい」

「笑えてくるね。ここで決着をつけないと終わりというわけだ。どのようにして倒すか」

「それは心配いらない。あの少女が手にしている『封天ノ鎖ふうてんのくさり』が届きさえすれば私たちの勝ちだ。そこで、魔法ではなく神の権能を扱うことのできる貴様にはカレイアの邪魔をしてほしい。神の権能であれば銀色の焔に無効化されないだろう」

「確かに、無効化はされないが……まずはこの一撃が効くかどうかだね」


 カレイアに向かって、超巨大な隕石が落下してくる。

 直撃してしまえば、地図上から国が消滅してしまうほどの威力である。


「無駄ですよ、熾天使ルフィア」


 隕石に向かって、『終銀ノ焔神弓しゅうぎんのえんじんきゅう』に装填されていた聖槍アルジェーレが撃ち出される。

 その威力は凄まじく、たった一撃で隕石は粉々に砕かれた。砕け散った破片が降り注ぎ、地面にクレーターを発生させる。


「はあ、簡単に壊さないでほしいな」

「魔法でなければワタシを攻略できると思いましたか」

「思わないね」


 指を鳴らすルフィア。

 その瞬間、カレイアの背後に落ちた隕石の破片とルフィアの位置が入れ替わる。


「空間転移ですか」

「さすがの君でもここまで近づかれたらマズいんじゃないか」

「ふふっ、足元には気を付けてくださいね」

「しまっ……」


 地面の中から、銀色の焔で生成された槍が現れた。

 予想外の一撃。ルフィアは反応することができず、当たれば即死の槍に貫かれそうになる。


 ――しかし。


 間一髪のところで、ラードニアによって助けられた。

 突然のことで、目を丸くするルフィア。


「っぶねえ。待機しててよかったし」

「……あっはっは。ラードニア、死とはこんな身近にあるものなんだね。君が助けてくれなければ消し炭になっていたよ」

「亀みてえに動き遅えくせに接近戦なんてするんじゃねえし。てめえは遠くからぽんぽん権能撃っとけし」

「ああ、そうする」


 ラードニアに注意され、ルフィアから笑顔が消える。

 ルフィアは超スピードで天に舞い上がると、カレイアに向かって両手を構える。


「権能とは厄介ですね」

「君とは正々堂々と戦いたかったけど、世界の命運が懸かっているようだから少し卑怯なことをさせてもらうよ。力を貸してくれ、水神リアス」


 魔界の空に大海が現れた。

 信じられない光景に、魔界陣営の者たちが驚愕の声を上げる。


「う、うみぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃ!?」

「アメル、驚いている暇はねえですよ。イケメンくそったれがカレイアの隙を作ろうとしてんですから。防御は魔界のクソチートどもがやってくれるですよ」

「う、うん」


 エーテルノに言われ、気合いを入れ直すために頬を叩くアメル。


「封印の影響で弱体化しているワタシの焔では、リアスの水は燃やせませんか。おとなしく防御に徹します」


 カレイアは『終銀ノ焔神弓しゅうぎんのほむらゆみ』を消滅させると、聖槍アルジェーレを手にして魔力を流し込む。

 そして、勢いよく床に突き刺した。


「聖槍アルジェーレ、第2形態――『神銀ノ加護しんぎんのかご』」


 聖槍アルジェーレを中心に、銀色の結界がカレイアを包み込む。

 水神リアスの権能でさえも、カレイアの銀色の結界によって受け止められてしまった。


「物理で壊すのは難しそうだね。アズリン、カレイアのあれって魔法だったりしないかな。もし魔法だったらボクの妖刀でぶったぎれる」

「ルフィア、あの結界は魔法か?」

「熾天使の守護魔法をカレイアが聖槍アルジェーレで耐久度を何倍にも強化しているだけで、魔法であることは間違いないよ。そうか、アルンフィードの妖刀なら」

「ラードニア、お願いがあるんだけど……次またカレイアがあの結界を出したらボクとアメルを抱えたまま突撃してほしいんだ。ボクがあの結界をぶったぎって、アメルが『封天ノ鎖ふうてんのくさり』を巻き付ける」

「あはは、やれるかな……いや、やるしかないか」

「うっは、なかなか怖いこと言うじゃねーか。いいぜ、やってやんよ。てめえらの命あたしに預けるし」


 アルンフィードの提案に、苦笑するアメルと笑みを浮かべるラードニア。


「そうと決まれば、私たち全員でカレイアの隙を作る。貴様等いいか」

「「「「はい!!」」」」


 アズリオンの言葉に、魔界陣営の者たちは元気よく返事するのだった。

最後まで読んでいただきまして、ありがとうございます!!


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これからもよろしくお願いします!!

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