表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

110/123

『竜王の力』

「ぺしゃんこになりなさい!!」

「ルヴィエラ!! アズリンをいじめた罪は重いよ!!」


 天から降り注ぐ無限の氷塊と共に、対魔法に特化した妖刀を構えた凄腕の剣士が距離を詰めていく。


「戦闘開始早々ぶっぱなしてくるじゃん!!」

「アズリンからその手を離せえ!!」


 無限の氷塊によりルヴィエラの体勢が崩れた一瞬の隙を見逃さず、アルンフィードは妖刀を抜く。


「月魔剣、壱の型――『新月斬りしんげつぎり』」

「いい太刀筋。しかし、私を斬ることはできない」

「うそん」


 振り下ろされた妖刀を躱し――

 アルンフィードの腕を掴むと、片手でぐるんぐるんと振り回してサレヴィアのいる方向へと投げる。そこに追い打ちとして、ルヴィエラは劫火を撃ち出した。


「2人まとめて燃えればいい」

「そうはさせない」


 劫火が2人を包み込もうとした瞬間、アルバティンが空間魔法を発動させる。

 空間転移によって、ルヴィエラの背後を取ることができたアルンフィード。サレヴィアは少し離れた場所から魔法を発動しようとしている。


「さすがの君でも、死角からの不意打ちには対応できないよね」

「残念だけど、そう来るのは分かっていたよ」


 死角より放たれた、首を斬り落とさんとする水平斬り。

 しかし、ルヴィエラはあたかも分かっていたかのような動きでそれを躱してしまう。


「うそだ、今の躱す?」

「あたしには全て視えてるよ。おまえらがどんなに策を練ろうとも私には掠り傷1つすら付けられない」

「まあ、躱されても躱されなくてもどっちでもいいんだけどね。ボクはただおまえの気を逸らせさえすればいいんだから」


 にやっと笑うアルンフィード。

 その瞬間、ルヴィエラの背後に1体の悪魔が現れる。


「あなたがいくら強くても、私の『終告ノ魔時計しゅうこくのまどけい』からは逃げられないわ」


 ルーワカである。

 アルバティンの空間魔法で、ルヴィエラの背後を取ったのだ。


「ごめん、それも視えてる」

「えっ……」


 目にも留まらぬ速さで、ルヴィエラが始剣テリエーラを抜く。

 そして、ルーワカの両目を斬った。


「これで、おまえはあたしの時間を操れない」

「あああああああっ!!!!」


 両目を斬られ、悲鳴を上げるルーワカ。

 ルヴィエラは気付いていたのである。ルーワカが時を操るには、対象を視界内に捉えなければならないことを。


「ルーワカ!!」

「アルバティンちゃん!! なにかおかしい!! 全ての攻撃が読まれるなんておかしいわ!! まるで未来でも見えているかのよう!!」

「よく気づいたね。あたしの神眼は遠方を見渡せるだけじゃなくて、未来視もできるんだよね。そういうわけで、おまえらの動きはバレバレってこと」

「ず、ずるい!!」


 未来視が可能ということを知ってしまい、アルンフィードは妖刀を構えたままルヴィエラから距離を取ることしかできない。


「魔王様を助けようにも未来を見られてはお手上げだわ」

「無理ゲーでしょこれ」


 攻めようにも攻められない。

 少しでも生存率を上げるために、アルバティンはサレヴィアの近くに向かう。


「傷の治りが遅い……」


 アルバティンの空間転移により、ルーワカはルヴィエラから距離を取る。

 時間を戻し、目の傷を治そうとするルーワカ。いつもなら2~3秒もあれば完全修復するのだが、なかなか傷が塞がらない。


「始剣テリエーラには魔法を妨害する力もあるんだわ。あのカレイアでさえ傷の修復に5秒も掛かったんだ。おまえの時間魔法じゃあ1分は掛かるぜ」

「……強い、強すぎる」


 ルヴィエラの圧倒的な強さに、最上位悪魔たちの戦意が失われていく。

 アズリオンとルーワカが戦線離脱。魔界のトップ2でも歯が立たないということで、士気が低下しているのである。


「はあ、さっきまでの勢いはどうしたよ? これで終わり? ラードニアもかかってこなくていいの?」

「うぎぎぎ……」

「まあ、おまえが光速特攻を使おうとしても、未来予知で分かっちゃうんだけどね。あれは不意打ちでこそ真価を発揮する。なんだかもう飽きてきたわ。お腹空いたし、ぱぱっと皆殺しにしてカレイアとアズリオンを食べちゃおう」


 ルヴィエラは溜め息を吐くと、指をぱちんと鳴らす。

 その音が響いた瞬間、最上位悪魔たちが絶望の底に叩き落とされる。


「いやいやいや、悪夢かこれ。魔力量はオリジナルとほぼ同じ。うん、勝てない」

「笑えてくるですよ、なんでもありかてめえ」


 あまりの絶望に、笑うことしかできないアルンフィードとエーテルノ。

 1体だけでも勝ち目がないというのに、ルヴィエラが2体に増えたのである。更に追い打ちをかけるようにその数は倍化していき、最終的には10体になった。


「このっ、このっ、どうして、どうして覚醒しないのですかっ……魔剣ドラゴスティアさえ覚醒できれば……私の無能!! 役立たず!!」

「カ、カレン……たすけてよぉ」


 何もできないことが悔しいのか、魔剣ドラゴスティアを何度も叩くサツキ。恐怖で涙を流しながら、力なく倒れているカレンに抱き着くアメル。


「さあ、殺戮タイムの始まりだ」


 ルヴィエラたちは不敵な笑みを浮かべると、最上位悪魔たちはごくりと唾を飲み込むのだった。

最後まで読んでいただきまして、ありがとうございます!!


みんなどうなる。

そのまま死んでいていいのか、カレン。


面白い・続きが気になると思っていただけましたら、こちら↓↓↓の広告下にあります「☆☆☆☆☆」欄にて作品への応援を頂けますと、今後の励みとなります。


これからもよろしくお願いします!!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ