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>首を狩る危険な部族


割と知られていませんけど

首狩族=野蛮で危険な部族というのは明治以降の

欧米の異文化差別的考えで


日本でも「手柄首」のように首を持ち帰る文化はありましたので

人食い族のような異文化でなければこういう言葉はでないので

いかにも転生者らしい台詞です


欧米の植民地政策全盛期だと


「切腹」も「手柄首」も

野蛮で特別に危険な未開人種の証拠で


だからこそ「進んだ文化」を持つ我々欧米の白人が支配して導くのが「神の使命」で「神の名の下の正義」である


というマインドコントロールで「創られた常識」で行動する人間がほとんどで


明治以降の日本政府は

そのマインドコントロールを「文明開花」という名で受け入れてしまいました


戦前までは

それに反対の立場を取るものも華族や地方豪族に多くいましたがGHQによって武家文化を持った旧支配者層が一掃され


欧米の映画やテレビドラマなどの創作物や週刊誌などのマスコミによって


文化侵略と「加工貿易国家という押し付け」が始まると

「足が長い欧米体型がカッコイイ」とか「農業はダサイ」とか


「バナナ=中が白で外だけ黄色」と揶揄されるタイプの日本人が持つ常識が広まっていきます


「先進国」という言葉に対する抗議を「後進国」がしようとも

「欧米の進んだ文化」を肯定して「先進」であると考え



「発展途上国」と非欧米型国家との立場を明確にしても

「発展国」とは自らを呼ばず「先進国」と考えるのは当然という常識がまかり通るようになり



そして冷戦時代の終結で「資本主義型経済侵略」に対するテロ戦争時代が始まると

日本は「日米同盟と集団的自衛権」の名分で完全に「侵略者側」の立場に立ち


「戦後」は終わり「戦前」が始まったと暗喩するメッセージがマスコミに見られるようになりました


縄文系のまつろわぬ民という日本原住民族の文化を排斥した弥生系の渡来民を中心にして

世界最古の移民国家として立った大和朝廷が白村江の戦いで敗北した事を切欠に

藤原などの中国系民族が「進んだ唐の文化」を輸入して手本にして以来


異国の文化を「大きな和」で受け入れて融合させていった「日本の文化」も


戦後のGHQによる文化侵略政策を受け入れた政治屋達のせいで衰退し


「出版が持つ文化的責任」を出版社も放置して営利に向かわざるを得なくなり

文化の根幹である語彙は減少していき


「若者の文字離れ」や「文芸の衰退」などのような報道が象徴するように

「文芸を否定したラノベの解りやすさこそが正義」と考える作家も増えていっています


特にラノベしか読まずにきたような年齢層が若いウェブ小説の世界だと

それが常識になっていて

どうして「常識」というものが生まれたのかへの疑問も持ち難くなっています


こうした「長期の常識の変動」だけは歳を取らないと解り難い年寄りの知恵なのですが

「ジェネレーションギャップ」というレッテルでそういった常識の変動への疑問も封殺されがちです


そういった電通などに代表されるようなマスコミのマインドコントロール以外でも


学生運動の隆盛を政府が抑制する政策で

故意に近代史を義務教育から排斥するような歴史教育を行うようになった事も


歴史観や政治観を持つ事を若者が忌避する原因になっているように思えます


そんな「愚民化政策」への警鐘などの社会的テーマをネットで語るような人間には「ネトウヨ」というレッテルが貼られ


自主規制の名の下に言論統制が行われと


「戦前」と「戦中」のマスコミと変らないマインドコントロールの手法が行われて


「日本は一夜で核武装できると米国が中国を牽制」というニュースのように

極東の緊張が高まっているかのようなキナ臭い報道も見受けられる昨今


そういった時代から転生した人間の台詞としては当然なのでしょうねぇ



こういった歴史シミュレーションは

「マインドコントロールによる常識」を打ち破るタイプの話ですが


「無意識にすりこまれた価値観や常識」に対してのアプローチはあまりされていないようです


この台詞はそういったアプローチへの伏線なのか違うのか?


気になってしまいますねぇ


あくまで一読者の無責任な感想なんですが

どうにも細かなことが気になってしまうのが僕の悪い癖で(笑)




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