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追放されたお荷物テイマー、世界唯一のネクロマンサーに覚醒する 〜ありあまるその力で自由を謳歌していたらいつの間にか最強に〜  作者: すかいふぁーむ
お荷物テイマー、ネクロマンサーに覚醒する

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131/215

131 元パーティー視点

 決死の覚悟を持っての、フェイドの行動だった。

 デュラハンは死に招かれる。死に対する恐怖によってターゲットとなったメイルより、自分がその死に近づけばと考えたのだ。


 だがそれでも……。


「……くそ……これじゃあ……足りない……!」


 死に、もっと死に近づかなければ、デュラハンの気を引けない。


「フェイドさん!」

「クエラ! 絶対回復するんじゃないぞ!」

「でも!」


 クエラは食い下がるが、フェイドは回復を許さなかった。


「メイルの回復とサポートに集中しろ! どの道こんな相手に、俺じゃ勝てねえ」


 フェイドの狙いは一つ。

 化け物には化け物を当てるしかない。


「ミレオロが来るまで、メイルだけは死なせるな」


 メイルさえ生きていれば、ミレオロは自分たちを見捨てない。

 いやもう、フェイド自身に自己保身の考えはなかった。


 パーティーメンバーがせめて、無事に生き残る最善解を導き出しただけだ。


「ぐっ……」

「フェイドさん!」


 フェイドの出血量が増す。


「ここまでやって……ここまでやっても! 俺は! 見て! もらえねえのかああああああ」


 叫び声がフェイドの出血を更に加速させる。

 そこでようやく……。


「やっと……こっちを向いたな」


 ようやく振り向いた。かつてのパーティーメンバー、ロイグであった……化け物のデュラハンが、フェイドのほうへ。

 安心して力が抜けるのを感じるが、ここで終わるわけにはいかない。

 デュラハンの一振りで首が飛ぶ。その覚悟をフェイドは持っていた。

 最後に少しくらい時間稼ぎができればと、その一心で右腕一本で剣を握り込む。


「うぉおおおおおおおおおお」

「フェイドさん!」


 決死の特攻。

 右腕一本になったフェイドの、不細工で、型もなにもない、それでも、フェイドが人生で初めて、誰かのために本気で振るった一撃だった。


『グルゥアアアアアアアア』

「がはっ……」

「フェイドさん! そんな……」


 あっけなく、フェイドはその決死の一撃ごとまとめて、デュラハンの大剣に薙ぎ払われた。

 吹き飛んだフェイドをクエラが目で追うが、もはや聖女のヒールでも助からないことは明らかだった。


 だがそれでも、まだ死んでいない。


「そうだ……来いよ……」


 喋るのもやっとという様子で、フェイドがデュラハンを挑発する。

 デュラハンは挑発には応じない。

 だが静かに、ゆっくりと、フェイドに招かれて歩みを進めていった。



更新遅くなりました!!!



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― 新着の感想 ―
[一言] 更新おつかれさまです。 いつも楽しみにしています。 まずはどうぞ好きなように書いてください。 個人的にはこの流れは前半の山場というか、元パーティが全滅ないしは壊滅的な打撃を受けるのではない…
[気になる点] ここはザックリ長文で入れてサッサと結末まで行くほうが良かったかな 元々の毎日投稿のために一回の文が極端に短いのもあるけど 本筋から離れた状態で読者に好感度皆無なキャラの話を何日もやっ…
[一言] なんか熱い展開っぽくしてるけど、デュラハンって見捨てた仲間をメイルが魔物にしたやつなんでしょ? それをこんな感じに書かれてもどう思えばいいのか分からん。 ここからどう作者の思う納得いく展開に…
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