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06.修行

【☆★おしらせ★☆】


あとがきに、

とても大切なお知らせが書いてあります。


最後まで読んでくださると嬉しいです。



 俺は眠りから覚める。

 窓のそとから、暖かい日差しが差し込んでいた。


 俺がいるのは木造の部屋だ。

 ふわふわのベッドの上に寝かされてる。


「バカね、君。ほんっとばか!」


 目覚めた俺に、罵倒を浴びせるのは、マーキュリーさんだ。

 

「あんたこないだ大怪我したばかりじゃあないの! どうしてまた無茶するの!?」


 ……俺のことを怒ってくれてる。それが、本気だっていうのは、声を聞けばわかった。

 俺の耳は鋭敏な聴覚を持ってるからな。


 ……なんでこの人こんな本気で、俺のこと心配したり、怒ったりしてくれるんだろう。

 バディだから?

 子供だから?


「聞いてるの!?」

「痛いよ……」


 マーキュリーさんが俺の耳をつまむ。

 ……なんか、申し訳ないことしちゃったなって、思った。


「ごめん」

「め、珍しく素直ね」

「なんだよ珍しくって」

「いつもくそ生意気だから」


 そうかな?

 そうかも。


「とにかく、無茶はだめ」

「それは無理」

「…………いちおう、聞く。どうして?」

「マイに並びたいから」


 俺の答えは決まってる。だから、迷わず言葉を紡ぐことができた。

 マイの隣に立つ。そのためなら、どんな無茶もする。


「……ねえ、シーフくん。やめたほうがいいよ。わかったでしょう? この世界にはたくさん強い人がいる。人外じみた化け物がいる。でも、申し訳ないけど、あなたからは、そういうの感じられない」


 散々言われた言葉だ。

 俺に才能がないと。


 でもこの人は、俺のことをバカにしたいんじゃあない。

 諦めさせようとしてる。おれが、死なないようにって。


 優しい人だなって、まじでそう思った。


「心配してくれるのはうれしいけど、ごめん。俺は、それでも前に進みたい」


 俺に才能があろうがなかろうが、関係ない。

 俺を突き動かすのは、マイへの強い思い。この思いは消えることがない。


「そのいきや、よし! ですよ、シーフ君」


 病室の扉が開くと、リリア院長がニコニコ顔でやってきた。

 ……こんな小さくて、可愛い人なのに、マイ同様にこの人も化け物なのは痛感してる。


「いいでしょう。あなたの覚悟は受け取りました。では……わたしが直々に修行をつけてあげましょう」

【☆★おしらせ★☆】


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