05.強すぎる院長
【☆★おしらせ★☆】
あとがきに、
とても大切なお知らせが書いてあります。
最後まで読んでくださると嬉しいです。
アスクレピオス治療院の中に入る、俺とマーキュリーさん。
大樹をくりぬいて作られた、その治療院の中は……本当に静かだった。
木造の建物は、外の音が凄く響いて聞こえてくるはず。
でも……ここは、ほぼ無音だ。外の音が聞こえなてこない。
中にいる人たちも、見当たらない。
広めのホールには誰一人いないのだ。
「こっちですよ、リーフさんの病室は」
「あ、うん……」
治療院の院長、リリアさんの後ろをついて行く。
……この人も、ヤバい。わかる。
この人の、歩き方が……尋常じゃあない。
音でわかるのだ。この人の歩き方は、武の達人の歩き方。
……なんなんだ、こいつ?
「そう緊張なさらないで。わたしはただの治癒師ですから」
前を向いたまま、リリアさんが言う。
俺の緊張を、どうやって悟ったんだ……?
結構長い廊下を歩いていき、個室へと連れてかれた。
ベッドとかソファがあって、かなり広い。
「今日からここで生活してください」
「……生活って」
「これから君はここでリハビリを受けてもらいます」
……リハビリ。
寝たきりだったやつが、動けるようになるようにやる、訓練だっていう。
……そんな。
「リリアさん……俺、そんなことしてる時間、ないんだけど」
「ほぅ」
「俺……妹を待たせてるんだ。俺は、すぐ強くなりてえ。ちんたらリハビリやってる暇はないんだよ」
今すぐにでも強くして貰いたいんだ。
「駄目です。しっかりリハビリしてください」
「…………どうしても?」
「ええ、どうしても」
「…………」
「嫌そうですね。では……こうしましょう。わたしと模擬戦しましょうか」
……は?
模擬戦……?
「君が勝ったら、好きにしていいです。でも……わたしが勝ったらわたしの言うことを聞くこと」
なるほど。
「OK? ルールは?」
「わたしに一発いれたら、君のかち。君を気絶させられたら、わたしの勝ち」
……一発いれたら、だって?
ずいぶんと舐められたものだ。
確かに、相手はヤバい音をさせてる。
かなりやるのはわかってる。
でも……俺だって、師匠のもとで訓練してきたんだ。
「そうそう、君のあの、神を下ろす奥義はしばらく無しね。というか、もうあれは使っちゃ駄目」
「…………」
いろいろ言いたいことが、ある。使っちゃ駄目とか。
なんでだよ……?
「あんたに勝ったら、それに従わなくていいんだよな」
「ええ、もちろん」
「そうか。じゃあ……遠慮無く!」
俺は神の野郎に体を宿す。
雷を纏って、最高速で加速して、リリアさんに接近。
「もらった……!」
……ぐるん、と視界が回る。
「……………………は?」
「悪い子ね」
い、意味が……わからない。
なんで、俺……倒れてるんだ?
雷をまとって、移動したんだぞ?
今の俺は雷と同化してる。それをこのひとは、見切ったっていうのか?
「【昏倒】」
リリアさんが俺の顔面を掴んで、なぞの技を発動させる。
……俺は、気絶した。
そして……理解した。
……こいつは、やべえ。バケモノだって。
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