悪役令嬢は見直す
みなさま朗報です。
デュランさんの仕事がとても早いです。
「とりあえず現時点でそろえられたのは侍女と学友と教師の3人だが、これ以上まだ必要か?」
今日も今日とてカフェ上階のギルド長室にて。
私はデュランに一人の男性と二人の女性を紹介されていた。
「すごいですわね。もう少し時間がかかるかと思っていましたわ」
「舐めてもらっちゃ困る。これでも俺は情報ギルド長だ。情報は人脈が命のようなものだし、人材が付随するもんなんだよ」
いやいやごめんなさい。
なんとなく情けない姿ばかり見ていた気がするので、デュランが有能だということを忘れていたわ。
そうよね、腐っても攻略対象。
私の目に映るデュランがどうであろうとも、キャラクター設定的には優秀なはず。
「おい。できの悪い息子、実は優秀だったのねみたいな目で見るのはやめてくれ」
それどんな目よ。
逆に難しくない?
「いやですわ。そんなこと思っていませんわよ」
「本当か?」
「ええ。もちろん。それで、みなさんをご紹介してくださらないの?」
「そうだったな。まずは教師として潜入予定のノア・メリアムだ」
ノアは潜入にあたって学園の養護教諭として採用されたらしい。
…え。
実際に採用試験を受けてるの?
それで正式に雇用されるとは…すごいわね。
しかしそれなら彼の身分を疑われることはないし、今後何かあって証言してもらうにも安心だ。
「ノア・メリアムです。私の役割としては教師サイドの動向を調査することと、何かあったときにエレナ様の潔白を証明すると伺っていますが、間違いないでしょうか?」
「ええ、間違いないわ。何かあった時には生徒以上に教師の証言は重要になってくると思っていますの」
教師である兄がエマとまだ遭遇していないことを考えると、教師サイドの動向はそれほど気にしなくてもいいのかもしれないけれど。
たとえそうであったとしても、教師側の協力者がいるのは心強い。
いったいどこから見つけてきた人材なのかは気になるけど、あまり突っ込まない方がいい気がするのはなぜだろう?
「契約期間は今年度の終わりまででお願いいたしますわ」
「承知いたしました」
ノアが優雅なお辞儀で答える。
背中まであるプラチナ色の髪が肩からサラリとこぼれ落ちた。
神秘的な紺碧の瞳といい、女生徒が騒ぎそうな容姿ね。
あまり目立たない方がいいと思うけれど難しいかもしれない。
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