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【受賞&書籍化】転生した悪役令嬢の断罪(本編完結済)  作者: 神宮寺 あおい@受賞&書籍化


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悪役令嬢は実行委員に選出される

オルコット学園では8月に芸術祭が催される。


グラント国での成人年齢は18歳とされており、学園を卒業するまでは正式に舞踏会に参加することができない。

その代わり学園では芸術祭を開催して楽器演奏などの発表会と夜会の予行練習代わりの舞踏会が開かれていた。


また、貴族の社交界が8月を区切りにしているため、それぞれが領地に戻る前に子息令嬢の発表を見るのが親の務めのようなものだった。


芸術祭はすべての運営を生徒が担いその出来が評価される。


ここで自身の有望さを示すことができれば、場合によっては王宮や高位貴族などから事務官や侍女見習いなどの声がかる。

また、婚約者のいない女生徒にとっては相手の親に気に入られれば良い縁談が舞い込むこともあって生徒たちも積極的に行事に参加していた。


「私が実行委員の一員にということですか?」

その日、第一学年実行委員会に割り当てられた教室に呼び出された私は、ライアンを前に面倒だという気持ちを顔に出さないようにしながら答える。


芸術祭の総取りまとめは生徒会が行なっているが、発表関係は各学年で分かれており学年別に実行委員会が設けられていた。


第一学年の実行委員長は当然のごとくライアンだ。


まぁね。

王太子殿下を差し置いて委員長になる人なんていないだろうけど。


そして実行委員にはオーウェンとベイリーも選出されている。

もちろん、エマもだ。


そう。

これはゲーム中盤に設定されている一番大きなイベント。

このイベントでエマの攻略対象が決まり共通ルートから個別ルートに分岐する。

この時点で一番好感度が高い相手が攻略対象となるのだが…。


今のところどう考えてもライアンルートよね?

私は心の中で考える。


このイベントでは、芸術祭の最中に悪役令嬢であるエレナからいじめや嫌がらせを受けたエマが、攻略対象に守られながら仲を深めていくというベタな展開が待っているはずだ。


エマが狙っているのは逆ハーレムルートかと思っていたがその割にはオーウェンとベイリーの攻略が進んでいないし、私が知る限り兄とデュランもエマとはまだ遭遇していない。

となると必然的にライアンルートしか残らないわけだけど…。


あのエマがライアンだけで満足するかしら?

なんていうか、強欲そうなのよね。


いずれにせよエレナが実行委員に選出されるのはゲームと同じ展開だ。


どちらがいいかなぁ。

ゲームと同じ展開にのってエマを監視するのがいいか、それともエマとなるべく関わらないようにして少しでも断罪から遠ざかるようにするか。


…逃げるのって性に合わないのよね。

ゲームの強制力がどれだけあるのかはわからないままだけど、どうせ関わらないようにしてもあっちから寄ってくる気がするし。


やっぱり同じ展開にのってエマを監視しつつ、こちらからも仕掛けるのが一番ね。

そのためにはデュランに人材の選定を急いでもらわないと。


「承知いたしました。お役に立てるよう精一杯頑張りますわ」


私はにっこり笑って答えた。

数多の作品の中から読んでいただきありがとうございます。


少しでも続きが気になりましたら、ブックマーク登録や評価などしていただけるととても励みになります。


よろしくお願いします。

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