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対決パート2

俺は目黒怨めぐろえん

種族は悪魔で職業は殺し屋。

怨みのある奴俺が代わりに晴らしてろう。

金は一銭もいらんが、代わりに怨みをいただくぜ。


「行くぜ、星野天使ィ!」

「いつでもかかってきてください、目黒さん」

とある広場。俺はここで、星野に対決を挑む。

今度こそ、積年の怨みを晴らし、お前に食いもんを奢ってもらうぜ。

かつて銃をぶら下げていた俺のホルダーは、鞘に変わっていた。

「星野、今までの俺と思ったら大間違いだぜ。なぜなら、この俺は新しい武器を手に入れたからな!」

颯爽と剣を鞘から引き抜き、高々と頭上に掲げる。

太陽の光を浴びて光輝く愛剣には、確かな俺の勝利の色が写っているようだった。

「カァーッ」

まだ昼間というのにも関わらず、不吉の象徴である鴉が頭上を円を描きながら飛んでいる。悪魔にとって不吉は幸運と同等。すなわち、俺にも運が向いてきたと言う訳だ。

「今回ばかりはさずがに分が悪いようだな、星野天使」

奴は無言で口を利こうともしない。おそらく、恐怖のあまり何も言えなくなってしまっているに違いない。

「覚悟するがいいっ」

剣を構え奴に突進したその刹那、

ベチャッ

何かが頭上から俺の頭に降り注がれた。

一体何が落ちたんだ……?

「鴉のフンですね」

「何ィ!?」

なんということだ。鴉が俺にフンをするなどと……

「怨めしい、怨めしいぞ星野天使!」

「なんでぼくに怨みをぶつけるんですか」

「それはなぁ、お前が怨めしいからだ!」

剣を振り下ろすが、僅かな心の隙を突かれ簡単に受け止められ、弾き返されたところにアッパーを受け、またしても敗北した。敗因は、鴉のフンだ。それさえなければ勝てたのに……

だが、奴を少しは怯ませたことは確かだ。つまり、勝利への道に一歩近づいたというわけだ。

「今日学んだこと、闘っているときに他のものに気を取られ過ぎるのはよくない」

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