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対決

俺は目黒怨めぐろえん

種族は悪魔で職業は殺し屋。

怨みのある奴俺が代わりに晴らしてろう。

金は一銭もいらんが、代わりに怨みをいただくぜ。


街中を歩いていると、俺の怨敵である星野に出くわした。

奴は俺の顔を見るなり、ボクシングのファイティングポーズを取る。

つまり、闘る気満々である。当然だが、俺も今度こそ奴を倒す気十分だ。

「星野、俺が勝ったら握り飯奢れ」

「怨みの心が大好きなあなたがおにぎりを食べたいとは珍しいですね。雪でも振るんじゃないでしょうか」

相変わらずの無表情で口を開く奴の顔を見ると、積年の怨みを嫌でも思い出す。

「俺も怨み以外の食い物を知ったんだ」

「そうですか。じゃあぼくが勝ったらチーズカレーを奢ってください」

「ああ、いいぜ」

「約束ですよ」

言うなり星野は接近し、ジャブを放ってきた。それをフットワークで避け、素早く愛銃を引き抜き乱れ打ちをお見舞いする。銃から発射された紫色のエネルギー弾を奴は無防備で受けたが痛みを感じない体質のため、いくら食らっても平然とした顔で近づいてくる。

そして、俺の顎目がけて、必殺のアッパーを炸裂させた。


「いただきます」

「……チッ」

結局この日も俺は奴に飯を奢るはめになってしまった。

俺が奴に奢られる日はいつになったら訪れるのだろうか。

「星野、いつか必ず奢らせてやるからな……」

「何か言いましたか?」

「何でもない」

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