第84話「会長の家の前」
「行ってきます」
そう会長の家の玄関で挨拶すると麻友は1人出かけに行った。
小窓からは麻友の妹が姉の後ろ姿を見送っていた。
「あ、林檎、それに夕陽と優芽も」
麻友は会長の家から少し歩いた所で生徒会メンバーと出会った。
どうやら美女コンテストのために会長の家に向かっていたらしい。
「会長いる?」
「いるよ、確かさっきメイドさん達に参加する人を聞いてたはず」
「こうしてはいられないわね、早く行くわよ夕陽、優芽」
林檎は急いで先に走って行った。
「やけに張り切ってるわね」
「そういう夕陽も肌が荒れてないか私に何度も確認してきたくせに」
ぼそっと優芽はそう呟いた。
「何か言ったかしら?口答えする可愛いウサギはどうなるか知ってるわよね?」
「ひぃ、嬉しいご褒美です…」
「2人とも相変わらずだね」
「私達はいつもこうよ」
「はいはい」
「それより麻友はこれからどこ行くの?」
「ちょっとね、すぐそこの喫茶店に」
「誰かとお話?」
「んー、ちょっとね、まだはっきりとは言えないことなんだ」
「どうでもいいけど、まぁ会長を悲しませることはしないことね」
「え…」
「何よ?もしかしてそうなの?」
「うーん、ビンゴかな」
「今まで色々あった生徒会メンバーだけど今回限りは会長に伝える前に私たちに教えなさいよ」
「分かった、心配してくれてありがとね」
「ほら、行った行った」
「はーい。あ、そういえば美女コンテストの賞品だけど1年分の化粧品みたいだよ。さっき会長が倉庫を見せてくれたんだ」
「1年分は太っ腹ね、でも、そんなにあって肌が荒れないか心配だわ」
「でも、まだ私たちの肌には必要なさそうだけどね」
夕陽と麻友は会話してると遠くのほうで先に行ったはずの林檎が手を振っていた。
それを見て2人はやれやれといったような感じでお互いの進むべき道へと向かった。
少しずつ頑張って書きました。
前までは趣味と言えばアニメやドラマや映画を見ることだったのですが最近になってそれすらも楽しめなくなり、じゃあゲームはどうなんだと思ってプレイしてみたもののあまりハマれず、最終的にずっと続いていて落ち着いてるのが小説の執筆でした。
それほど小説を書くことが好きなんだと改めて実感することが出来ました。
まだまだ不安定ですけど頑張って続きを書いていきます。
それでは。




