表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
HSP少女とHSPカレシ  作者: なみだいぬ
95/139

第九十五話

 東河さんとビルを出て、三分ほど歩いた先のビルに入った。


「ここのビルの最上階にフットサルのコートがあるんだ」

 東河さんは上に指をさして言った。


「フットサル?」


「フットサルというのは屋内の五人制のサッカーみたいなスポーツで、今は女子選手が練習しているはず」


「え、女子」

 サッカーするのって男の人だと思った。女子選手が私と何か関係があるのかなぁ。でも運動部系の男子は苦手だったので、男の人じゃなくて良かった。


 エレベータの扉が開くと、網のフェンスに囲まれたフットサル用のコートが目の前に広がっていた。天井はガラス張りになっていて、太陽の光が差し込んでいた。


 東河さんと観戦用のベンチに座って、練習している選手を見てみると、全員アイマスクのような物を付けていた。


「えっ?」

 私はその光景を目にして驚いた。


「驚いた? これはブラインドサッカーといって、視覚障がい者でもプレーができるサッカーなんだ。パラリンピックの競技にもあるんだよ。あのボールの中に鈴が入っていて、転がるとどこにあるのか分かるようになっているんだ。だから観る人は静かにしないと」

 東河さんは小さな声で言った。


 ゴールにシュートを決める女子選手が目に入った。私と歳が近そうな感じだ。


 女子選手はシュートを決めた後、こちらへ向かって走ってきた。

「東河先生、見に来てくれたのですか?」


「アハハハ。ああ、良く分かったね。ナイスシュート!」

 東河さんは立ち上がって拍手した。


 私も遅れて立ち上がって拍手した。アイマスクで目隠しをしている女子選手が何故、東河さんがここに来たのが分かったんだろうと思った。


「ありがとうございます! あれ? 今日は女の人も一緒ですか?」

 女子選手はコートのサイドラインにある敷居ボードに手を置いて言った。


「えっ」

 何で私の事まで分かったんだろうと思った。私はアイマスクで本当に見えていないのかどうか、じっと見つめた。


「ちょっとね、早風はやかぜさんに紹介したい人がいるんだ」

 東河さんは女子選手に網フェンス越しに手招きをして言った。


「分かりました。今からそちらに行きます」

 早風さんは他の選手を避けて走りながら、コートの端にある出口で折り返して、私たちの目の前で止まった。

挿絵(By みてみん)

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ