第七十九話
「ちょっとデカくない!?」
ヒカリは目の前のグリフォンの大きさに驚いた。
体長六メートルはあり、自分のキャラが小さく見える。城兵は吹き飛ばされたのか、周りにはいなかった。私たち四人でグリフォンに挑む。
いつものロール(役割)で戦う。ユメがグリフォンを引きつけているから、アカリが剣で攻撃して、ヒカリが弓矢で攻撃する。私は回復魔法や防御力を上げる魔法で仲間の補助をする。
グリフォンはこちらを向くと、大きく羽ばたいて強風を巻き起こした。
「か、風が強くて近づけない」
大きな盾を構えているユメは強い風で動けない様子だった。
「矢が風で弾かれて当たらない」
ヒカリは離れた場所から弓矢で攻撃しているが、風圧が強くて届かない様子だった。
「飛ばされちゃったよ。全然、近づけないし。倒せるの? これ」
木の陰に隠れながらアカリは言った。
私は防御力を上げる魔法を唱えながら、グリフォンの動きや様子を見ていた。敵の攻撃の種類やこちらの攻撃できそうなタイミングを探していた。
グリフォンの攻撃は羽ばたく以外にクチバシで突く、前脚で踏みつけ、後ろ脚で蹴り飛ばし、などがあった。
羽ばたきを止めると風も止まったが、グリフォンはユメに何度も踏みつけを行い、後ろから近づくアカリを蹴り飛ばした。
「近距離戦はヤバいね。ここは私が……」
ヒカリの弓矢も届くようになり、遠距離での攻撃を仕掛ける。
私は傷を負ったアカリに回復魔法を唱えた。
グリフォンは攻撃してきたヒカリに襲い掛かった。
「ひえーーー。神回避!」
ヒカリはグリフォンがクチバシで突いてきたが、上手く回避した。
「私が引きつけないといけない」
ユメは一生懸命、棍棒で大盾を叩いて、敵に注目させるように動いた。
グリフォンはユメの方へ振り向いて近づいた。
「よいっしょ! えいっ、えいっ!」
アカリがグリフォンの後ろ足にしがみつき、後ろ脚を剣で攻撃した。
「とりゃー」
ヒカリは遠くから弓矢でグリフォンの頭を狙った。矢の先に付いた火薬玉が頭に当たり、爆発を起こした。
敵がロールにハマってきて、良いパターンになってきた。
グリフォンは目を回してゆっくりと倒れながら脚をバタつかせて暴れている。
「チャンス!」
ヒカリとアカリの声がまたハモった。
みんなでグリフォンを攻撃してダメージを与えた。
グリフォンは体勢を立て直して立ち上がり、突然大きく羽ばたいた。風圧でグリフォンの近くにいた全員が吹き飛ばされた。
そして、グリフォンは跳躍して空に向かって飛んで行った。




