第四十九話
今日は放課後に一人で飛宮に来ている。以前、アカリさんと服を見に来たオシャレな町だ。大きな書店もあるみたいで、ネットで調べたらここが一番良さそうだった。
ここならHSPの本が一冊はあるだろう。
ビルの地下一階から地上三階まで全部が本屋。カテゴリ毎に本の置いている場所が違うので、案内図で確認する。
地下一階は漫画本、地上一階は週刊誌や新刊本、地上二階は小説や児童本、地上三階は専門書や趣味の本。ゆっくりと見て行きたいけど、あんまり時間掛けると帰りが遅くなるので、専門書のある三階へ向かった。
どの階も本の匂いがとても良い匂いだった。図書館とは違って、新しい紙の匂い。
心理学と書かれたプレートが付いた本棚を見つけて、一冊一冊の背表紙にHSPという言葉を探す。どちらかと言うとHSPって心理学というよりも発達障害になるのかな。
「あっ、あった!」
普段は声を出さない私でも声が出た。
やっぱり大きな書店だと、すぐにHSPの本が見つかった。でもこの二冊だけしかなかった。
“HSPが上手く生きていくには”、“敏感で繊細な人が読む本HSP”
どちらを買おうか考えた結果、両方とも買うことにした。二冊で三千五百円、専門書って結構高いなぁ。でも、ようやくHSPの本を手に入れることができて嬉しかった。今夜、読みたいけど夜はオンラインゲームで友達と遊ぶから、明日の夜にでも読もうかな。
会計をしようと通路を歩いていると、料理の本が目に入った。表紙がとても綺麗に撮影されたフレンチトーストだった。メープルシロップが垂れて美味しそう。
今度、家で作ってみようかな。
吉坂さんに料理が向いてるかもって言ってくれたし。フレンチトーストだったらバイトで何回も作ったことあるし。
上手く作れるかどうか分からないけど、両親は喜んでくれるだろうか。
今度の休みの日の朝に作る予定で考えておこう。




