第四十話
今日の放課後はカフェバイトの日だ。アカリさんと一緒に七町珈琲へ一緒に向かった。
「おはようございます」
夕方でも出勤時は何故か“おはようございます”と言うルールなの。
店内の事務室には店長と初めて見るスーツの男性がいた。
「椎川さん、倉里さん。こちらは粟田君。七町珈琲の社員で研修として一緒に仕事をしてもらう。それと吉坂さんは今日は一時間ほど遅れるから。で、俺は用事があるから途中で帰る」
「はい」
アカリさんと私は突然の事でちょっと戸惑った。
「粟田です。宜しくお願いします」
少し小太りでモソモソとした感じでこちらに挨拶をした。
「宜しくお願いします」
アカリさんと私は“ソ”の音程で挨拶を返した。
更衣室で制服に着替えを終えて、私はキッチンで珈琲のネルの状態確認や食材の残量など事前準備を行っていた。
うん、大丈夫。
吉坂さんが入るまで社員さんと私で頑張らないと。
早速、注文が入った。
“アイスコーヒー、ミックスサンド”
“アイスコーヒー、クロックムッシュ”
吉坂さんがいない時に限って色々な注文が入る。
社員の粟田さんは注文を見ずに、スマートフォンをポケットから取り出して、事務室へ行ってしまった。
電話か……、仕方ない、私が二つの注文を作る。
珈琲をドリッパーに二人分セットしながら、カンペノートを見ながら料理を作る順番を頭の中で考える。
まず、クロックムッシュを作る。ハム、チーズなどの具材を卵液につけた食パンに挟んでフライパンで焼く。
次はミックスサンドを作る。ハム、レタス、チーズ、輪切りのゆで卵、マヨネーズなどを食パンに挟んで包丁でカットする。
氷を入れたコーヒーグラスの中にコーヒーサーバーに溜まった珈琲を注いで完成。
前回よりは少しは手際よく作れたと思う。
落ち着く間もなく、次の注文が表示された。
“ホットコーヒー、ショコラケーキ”
“オレンジジュース、BLTサンド”
十八時からは混んできてやっぱり忙しい。




