第三十五話
今日の放課後はいつもの大学付属図書館に寄った。
いつ来てもデザインが綺麗な内装なので、心が躍動する感じがする。
一番奥にあるテーブルの壁を背にした左側に座る。自分がいつも座る席に座りたい。
“ぶつかった人”は今日も図書館に来ていた。また宇宙関係の本を読んでいるのかな。
今日は心理学の勉強をするから、そんな事は気にしていられない。
前期では“心理学の基礎1”と“心理学の歴史”の講義を受けている。他には日本語、英語、ドイツ語の講義がある。どの教科も復習はしているが、心理学に関してはもっと学びたい。
心理学の基礎1では、身近にある心理学の話と認知心理学、深層心理学の項目を履修している。心理学といっても十数項目に分類されていて、その主流になっているのが認知心理学。人間の意識と無意識という概念で考えた深層心理学、これは近代の思想の大きな一つになっているみたい。
心理学の歴史では、心理学の起源から思想や学問の成り立ち、人物の名前や功績を学ぶ。歴史はあんまり興味が無いけど学んでおかないといけない講義なのだろうね。
HSPはどの心理学に繋がっているのか、あるいは近いのかを今日は調べる。HSPの本はこの図書館には無いけど、心理学の本は沢山あると思う。
心理学の本棚でHSPに近そうな本を探しに行った。
一通り見たけど、知覚心理学ぐらいしか無かった。二十分ほど斜め読みをしたけど、ちょっとHSPとは違う感じがした。
取り合えず、HSPの本を買うのが優先ね。大きな本屋は近所に無いから都心の方で探しに行こうかな。家に帰ったらパソコンで大きな本屋を探そうかな。最近はパソコンもオンラインゲームする時しか立ち上げていないし。東河さんのホームページももう一度見ておこう。
今日は先ほど持ってきた知覚心理学を引き続き読むことにした。
知覚(視覚、聴覚、味覚、嗅覚、触覚)から導かれる心理学で、心の仕組みを読み解く学問。認知心理学とちょっと似ている感じがした。
“ぶつかった人”はもう帰ったかな。何となく気になった。
見てみると、まだテーブルの席に座って本を読んでいた。
読書が好きな人なんだね。
さあ、今日はもう帰ろうかな。




