第百三十二話
自分のベッドの上で目を覚ました。
壁掛け時計の針は正午前を指していた。
四時間ほど寝ていたみたい。もっと長く寝ていた感じがした。
何だか夢の中に東河さんが出てきたような気がした。
東河さん……。
高校生の時、動画サイトの悪口コメントに悩んで苦しんでどうしようもなくなった私に対して、東河さんは快く相談に乗ってもらいアドバイスしてくれた。
そのことを思い出すと、私は涙を流した。
東川さんが亡くなった現実の記憶にやっぱり心が落ち込んでしまう。
でも、落ち込んでいるのは私だけではないはず。私以外にもいるはず。
あっ、あの人。サッカーの女の人、早風さんのことを思い出した。確か東河さんの知り合いだったから、同じように落ち込んでいると思う。
今度、会いに行ってみようかな……。前に会った時のフットサル場に行けば会えるかな……。
でも、私が会いに行って迷惑だと思われたら嫌だなぁ。邪魔だと思われたら嫌だなぁ。上手く喋れなかったらどうしよう。一回しか会ったことのない人と話すことに不安な気持ちが大きかった。
やっぱり暫く時間が経ってからにしようかな。
明日はちゃんと大学に登校しよう。放課後は図書館でHSPの勉強をしよう。
今日は受講予定だった講義の教科書を読んでおこう。読んでおかないと、次の講義についていけなくなるから。




