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栄光の昭和  作者: 原幌平晴
第三部
52/76

第二話 二つの反乱

(ヒットラー暗殺計画か)

 脳内で了がつぶやく。

 肇の操作する砥論端末には、I機関がまとめた膨大な情報があった。

 肇は早朝に電話で起こされ、東海村にある海底艦隊基地の会議室に呼び出された。重要機密と言うことで人払いを願ったので、他には誰もいない。

「そっちでは有名なんですか?」

(なにしろ、わかっているだけで四十二件行なわれている)

 肇はあっけにとられた。

「そんなにですか?」

(個人的なものから軍や官僚の集団によるものまで色々あった)

 それだけ命を狙われていながら、敗戦まで生き延びたとなると、相当の幸運の持ち主だ。

 肇が端末で文書を開くと、電光版の奇妙な名称が目に飛び込んできた。

「この『黒いオーケストラ』って?」

(ゲシュタポが名付けた暗殺計画の集団だ)

 既にゲシュタポに目を付けられているのでは、失敗するに決まっているのでは、と思ったが、どうやら現時点では個人の特定までは至っていないらしい。

「このヴァルキューレ作戦と言うのが最新の暗殺計画ですか」

 文書の最後の項目名だった。

(正確には、暗殺後に起こすクーデターの計画だ)

 ナチスは占領した国の人々を労働力として強制連行しており、国家の緊急時にはこれらの反乱が懸念された。そこで、速やかに反乱を鎮圧すべく国内予備軍を結集する計画が練られ、ナチスは正式にこれを承認している。

 これがナチスに対する軍部の反乱に使えるとして、細部を修正していったのが、軍内部の反ナチス派、「黒いオーケストラ」のメンバーだと言う。

(こちらの歴史では十月半ばに計画が起草されているが、二ヶ月ほど早まっているようだな)

 欧州の情勢も歴史改変の影響が出ているようだった。と言うことは、了の予測にも狂いが出てくる可能性が高い。

「三国同盟脱退したからには、ヒットラーを倒すのは望ましいことですよね。問題はどう介入するかで」

 独逸ドイツ勢力圏内のI機関要員は引き上げてしまったから、今現在は手駒がない状態だ。

(新たに工作員を送り込む必要があるな)

「変装で白人に化けるのは無理でしょう」

 昔、由美と観た舞台劇で、付け鼻と白粉の役者が出てきたが、違和感がありすぎて内容に集中できなかったのを思い出した。

(変装は要らない。亡命してきたユダヤ人から志願を募ればいい)

 その手があったか。確かに、ヒットラーに一矢報いたいユダヤ人なら多そうだ。

「では、早速人材を探しますか」

 肇が端末を閉じて立ち上がると、了が意外なことを言った。

(すでに決まってるかもしれん。冴木に確認してくれ)

「もう決まってる?」

 会議室のドアを開けると、外で待っていた名前の分らないI機関の男が端末を受け取り、歩み去った。

「ところで、冴木さんに連絡とるにはどうしたら?」

 住所はもちろん、電話番号も分らないし、そもそも本名ですらなさそうだ。

(今の彼に聞くのが一番だろう)

 それは早く言ってほしかった。慌てて後を追いかけたが、危うく見失うほどだった。


 七年前の上海や、この夏の東南亜細亜歴訪などで色々世話になっているにも関わらず、正直なところ、I機関は肇にとって謎だらけだった。設立に関する交渉は、初期のころに了が直接行っていたことと、その後もほとんどこちらからの指示なしに活動を続けていたためだ。冴木や菊池のようにあちらから接触してきたり、今回のように報告を上げて来るなど、ほとんどいつも一方通行だった。

 今回のI機関の男は青木と名乗った。小柄で痩身、表情が読み取れないのは、性格なのか顔立ちのせいか。その辺からしてつかみどころがない。

 昼下がりの東京へ向かう列車の中で、周囲に他の乗客がいないことを確認してから、肇は話しかけた。

「I機関について、少し聞いても良いですか」

 相変わらず読み取れない表情で、青木は頷いた。

「自分で……というか、設立したのは了ですが、これだけ関わっても具体的に何も知らないので」

 口元が上にかしいだのは微笑みなのだろう。青木は答えた。

「それは当然です。我々は影の存在ですので」

 返事の内容もつかみどころがない。納得いかない肇の表情を読んだのか、青木は言葉を継いだ。

「我々はI計画を進めるための裏仕事を担当しています。諜報・防諜活動、情報分析など」

「そこまではなんとか」

 肇の合いの手に、青木は頷いた。

「それらの計画立案なども含め、ほぼ全て我々が自律的に行なっています。石動了様の望んだものは、そのような独立性の高い組織です」

 どうやら、実態からしてつかみどころがないようだ。

「そうした性格上、我々には固定的な拠点はありません。必要な情報は、写真以外は頭の中とこれにしまいます」

 足元のトランクを叩く。先ほどの軽砥論端末だ。となれば、無線か電話回線でつないだ軍の砥論網が情報庫となっているに違いない。

「いつ我々の一人が敵に捕まっても、情報は失われず、漏れることもないわけです」

「では、たとえば冴木さんに連絡するとなると?」

 肇の問いに青木は答えた。

「端末で情報庫の特定の場所に伝言を残しておきます。I機関の要員は、ほぼ毎日そこを端末から見ることになってますので、大抵は二十四時間以内に返事が書き込まれます。また、端末が携行できない任務の場合には、その間の予定と連絡手段が書きこまれます」

「砥論さまさまだな」

 呟くと同時に、肇は気づいた。情報が全て砥論網にあるのだとすると、了はI端末経由でいつでも連絡や指示が出来たわけだ。肇が何も知らないのも道理だ。

「I機関が自律的なのは、肇さまに万一のことがあった場合に備えるためでもあります」

 意外なことを青木は語り出した。

「私に万一のこと?」

 肇の問いに青木は答える。

「最悪、あなたが殺されたり、敵側の手に落ちた場合、我々はあなたや了さまの指示なしに、この計画を完遂しなければなりません。そのためには、I資料をはじめとした我が国の優位点が敵の手に渡らないようにする必要もあります」

 確かにそうだ、と思った反面、あることに気づいて背筋が寒くなった。

 もし自分が敵側の手に落ちたら、I機関は自分を殺すことも考えるのだろう、と。


 やがて列車は東京に着き、傾きかけた陽の下、駅では冴木が待っていた。

 青木と別れ、冴木の運転する車で訪れたのは、ひなびた風情の旅館であった。通された部屋では、一人の白人が窓際の椅子に座っていた。彼は立ち上がると独逸ドイツ語で自己紹介した。

「ハンス・シュナイトフーバーと申します。独逸からの亡命者です」

「あなたが今回の協力者ですね」

 肇の独逸ドイツ語は酷いものだったが、なんとか通じたようで、ハンスは頷いた。冴木が答える。

「彼は今回の条件に合う人物です。元は独逸ドイツ軍人で爆発物に詳しいユダヤ人という」

 元軍人で爆薬などに詳しければ、反ナチス派に近づくのは容易だろう。しかし、腑に落ちないところがあった。

 無知は一時の恥とばかりに、肇は質問した。

「ユダヤ人も独逸ドイツで軍人になれたのですか?」

 日本語なので冴木が通訳した。彼の独逸ドイツ語は非常に流暢だった。ハンスの答えを冴木が通訳する。

「ナチスが政権を取るまでは、母方がユダヤ人でも父方がドイツ系なら、殆どドイツ人とみなされていたようです。ところが、ナチスが基準をもっと厳しくし、先祖に一人でもユダヤ人が居れば、もうドイツ人でないとしました。これが七年前の事です」

 一九三五年のニュルンベルグ法だ。

 ハンスは母方の祖父がユダヤ人で、本人は普通の独逸ドイツ人として暮らしていた。宗教もプロテスタントだ。しかし、ナチスの調査で二年前にユダヤ系とされ、軍を追われた。

 それでも、元軍人であれば比較的ましな収容所に送られることになるはずだった。しかし、彼の妹夫婦と姪たちには、そうした特典は効かない。そのため、彼らを伴ってポーランドを経由してリトアニアのカウナスに逃げ、そこで「命のビザ」を得た。

 カウナス領事代理、杉原千畝がユダヤ人たちに発行した、極東へのビザである。これによって、ハンスらはソ連領内をシベリア鉄道で極東まで逃げ延びることが出来たのだ。

「杉原氏の、そして日本の恩に報いるためにも、この大役、何としても成し遂げたいと思います」

 ハンスの青い瞳に、窓からの夕日が照り輝いた。


 吉野達郎は呆然と駅のホームに立ち尽くしていた。手には買ってきた駅弁を抱えたままだった。これまで乗ってきた列車が、もう出てしまったのだ。

 帰港した「くしなだ」の乗員たちは、いくつかの班に分かれて休暇を楽しむことになっていた。彼が参加した東北温泉巡りは、思ったとおりに年齢層が上の士官・下士官が殆どだった。

 隣席となった水雷長の関仁志は、なぜか吉野の事が気に入ったらしく、車内販売で菓子や飲み物を買っては、やたらに勧めてくれた。太鼓腹で「布袋様」と呼ばれるだけあって、気前がいい。

 ただ、問題は酒好きな点だろう。昼食と一緒に酒も車内販売で買い、早くも周りを巻き込んで宴会になってしまった。吉野は下戸なので丁重に断ったが、昼過ぎには何人もが出来上がってしまってた。

「うーむ、シメに何か一つ食い足りないな」

 自慢の太鼓腹をポンと叩き、関水雷長は通りがかった社内販売の売り子に声をかけたが、返事はにこやかに「もう売り切れです」だった。

「仕方ないな。次に停まったら駅弁でも買ってくるか」

「あ、僕買って来ますよ」

 吉野が申し出た。関水雷長もかなり酔っていて、足元が怪しい。

「おう、悪いな。じゃ、代金……えーと、財布は」

 懐の財布を確かめながら、吉野は言った。

「僕も持ってますから、建て替えておきますよ」

 そう言っているうちに、列車は駅に停まった。

「そうか、頼むわ。戻るまで発車しないよう、車掌に言っておくから」

 吉野は列車を降りると、売店を探した。ところが、ホームには見当たらない。駅員に聞くと、改札付近にあると言う。そこまで走って、買って帰る。ほんの数分だったはずだが、戻ってみると既に列車は出た後だった。

 おそらく、関水雷長はあのまま酔いつぶれたのだろう。困ったものだ。

 ホームのベンチに腰掛ける。どうしたものか。引率者が気づいてくれれば、誰かが迎えに来てくれるはずだ。なら、あまり動かない方がいい。

 見上げれば晩夏の太陽が青空に眩しい。そう、考えてみれば、海底艦隊に入ってから、一人になったのは初めてではないか? 訓練施設でも艦内でも、常に仲間たちが一緒にいた。それはそれで楽しかったが、孤独も悪くない。

 尻のポケットから文庫本を引き抜き、吉野はページをめくった。表紙には「それから」と書かれていた。夏目漱石だ。

 しばらくすると、駅員が歩み寄り声をかけてきた。

「東海重工の吉野達郎さんですね?」

 海底艦隊の隠れ蓑になっている会社名だった。

「今、鉄道電話で連絡がありまして、迎えの者が来るまでここでお待ちくださいとのことです」

 関水雷長が目を覚ましたのか、引率者が気づいたのか。多分後者だろう。

「分りました。どのくらいかかりますか?」

 駅員は顔を曇らせた。

「それが、列車の乗継ぎが悪くて、ここへ着くには三時間はかかるようです」

 おそらく、東京方面から別の担当者が来るのだろう。何だか申し訳なかった。

「分りました。待っています」

 そうして文庫本に目を戻した吉野だが、ふと気づき立ち上がる。駅名の表示。駅舎や周囲が発展していて気づくのが遅れたが、この駅は彼の故郷の最寄りの駅だった。

 駅前広場を見下ろすと、何台かタクシーが並んでいる。南方資源が手に入ったので、戦時中にもかかわらず、ガソリンは流通していた。

 ここから車で一時間も飛ばせば、故郷に着いてしまう。両親に、五歳下の妹やその下の弟。車から降りなくてもいい。ただ通り過ぎるだけでもいい。故郷を一目見るだけなら……。

 気が付くと走り出していた。改札を抜け、タクシーに向かって手を上げる。乗り込むと、故郷の村の名前を告げた。

 車の旅は、意外と早く終わった。

「この先は、ちょっと無理ですねぇ、お客さん」

 舗装されてない道路は草が生え、ほとんど消えかけていた。もう長いこと、誰も通っていないようだった。

 吉野は運転手に待つように伝え、車外にでた。周りを見回すと、水田が広がっているはずのあたりは緑の草に覆われていた。本来なら、水を抜いて稲を刈り取った跡から、ひこ生えが芽吹いているはずなのに。

「おあんにゃさん、こだごとに何の用かね?」

 後ろから、なじみ深い土地の訛が。振り返ると、いかにも農家の奥さんと言う感じの中年女性が、刈り取った草の束を担いで立っていた。

「この先はもう、去年から誰も住んじゃおらんよ」

 女性の言葉に、吉野は打ちのめされた。

「何が……あったんですか?」

 やっとのことで問い返す吉野。女性は背負ってた束を降ろすとその上に腰かけ、よく日に焼けた顔を手拭いで拭くと答えた。

「緑の革命、とゆうたかな。あれのせいじゃの」

 その言葉は聞いたことがある。確か、I計画の一環で、米などの増産につながったはずだ。それがなぜ、こんなことに。

「あれで何年か前から、台湾からの『蓬莱米』とか言う米が入ってくるようになって、米の値段が下がりよったんじゃ」

 蓬莱米。その名前にも聞き覚えがある。

「それで苦しむ農家に、都会の方から業者が来てな、チッソ肥料てのを勧めたんじゃよ」

 苦虫を噛み潰したような顔で、女性は続けた。

「借金して高い金払って肥料を買って、田んぼに入れてみたら、どうじゃい。稲の穂も大きくなったが、背も伸びて、ほとんどが実るまでに倒れてしもうた。ほんじぇ、借金を返せず夜逃げ同然に出てったのが大勢おった」

 窒素肥料を活用するにはそれに適した品種を植える必要がある。蓬莱米はその一つだが、温暖な南方に適していて、東北の気候には合わなかった。にもかかわらず、無責任にも肥料だけ売って逃げた業者がいたというわけだ。

 吉野は、女性に聞いた。

「あの……僕は友人を訪ねて来たんですが」

 女性は聞き返した。

「名前は?」

「吉野です」

 女性はしばらく眉間を指先で叩いていたが、やがて言った。

「この奥の方に住んでおった農家じゃの。確か、米が安うなった時にあねさまを女衒(ぜげん)に売って、その身受けのために儲けようとチッソで失敗して……最期は家に火を放って一家心中じゃったな」

 なんということだ。

 しばらくの間、吉野は言葉も出なかった。女性はやがて立ち上がると、草の束を担ぎ直して立ち去った。

 一人になると、吉野はその場にがっくりとくずおれた。

 蓬莱米も窒素肥料も、I計画で生まれたものではなかったのか。と言うことは、妹の幸代はI計画のために売られ、両親や弟は死んだと言うのか。しかも、彼の家族だけでなく、故郷が丸ごと消えてしまったのだ。

 滂沱と流れる涙が、夕日に照らされる。

 自分が今日まで海底艦隊に、I計画に尽くしてきたのは、妹を、両親や弟を、故郷を守るためだった。この戦争が終わりさえすれば、再会できるはずだった。

 それがどうだ。自分はそのすべてを滅ぼすことに荷担していたではないか。日本など、大東亜など、世界など、どうでもいい。ただ故郷が、家族が、妹の幸代が幸せであってくれさえすれば。

 一体、何が間違っていたのか。何をどうすれば、こんな馬鹿げた結末を防げたのか。誰を責めたらよいのか。

 その時、タクシーの運転手が声をかけた。

「済みません、そろそろ戻りませんと」

 その声に吉野は我に返った。悲嘆にくれているだけでは何も変わらない。今できることをやらなければ。

 車に乗り込んで駅まで戻り、料金を払って降りる。切符も目的地まで買い直し、あのホームでベンチに腰掛ける。既に周囲は夕闇に包まれ始めていた。

 間もなく、目の前に列車が止まった。一人の男が戸口から声をかける。

「吉野達郎さんですね。お迎えに上がりました」

 立ち上がると、吉野は答えた。

「はい、お手数掛けました」

「いえいえ」

 吉野が乗り込むと、列車は動き出した。他の仲間がいる温泉宿に着いたのは深夜だったが、関水雷長は起きて待っていてくれた。以外にも、素面だった。

「すまん、この通りだ」

 玄関の上り口で土下座する水雷長に、吉野はうろたえた。

「いえ、そんな」

「いや、全部俺が悪い。許してくれ」

 泣き上戸かと思うほどの男泣きだが、素面だった。

「とりあえず、奥へ行きましょう」

 引率者が声をかけ、ようやく水雷長も立ち上がった。

「では、私はこれで」

 迎えの男が声をかけると、引率者は頷いた。


 その夜、吉野は夢を見た。幼いころの夢だ。

 両親が野良仕事に出ている間、五歳年下の幸代は、兄に甘えてばかりだった。何かと言うと、「大きくなったらお兄ちゃんのお嫁さんになるの」と言っていたが、流石に十歳を超えると言わなくなった。

 それでもいつか、幸代は花嫁衣装を見せてくれるはずだった。いつかは。

 そのいつかは、もう来ない。

 夢から覚め、涙にくれながら吉野は考えた。

 自分は一体、何をすればいいのか。

 幸代を、両親を襲ったような理不尽をなくすには、一体どうしたらいいのか。このまま、日本が勝ち続ければ、こんな悲劇は消え去るのか。

 いや、消えはしない。むしろ、その過程で悲劇は起こる。確かに、豊かになる方が遥かに多いのだろう。しかし、その繁栄からこぼれ落ちる者たちが必ずいる。それらの不幸に対して、誰が責任を取ってくれるのか。

 誰も取れやしない。なら、この戦いは本当に正義なのか?

 ……いや、自分の思いはそんな高尚なものではない。

 寝返りを打つと、吉野は自分に言い聞かせた。

 これはけじめだ。復讐だ。

 妹や家族の仇が打ちたい、ただそれだけだ。


登場人物紹介


実在する人物には【実在】としています。


青木あおき

本名、年齢不詳。I機関の工作員。小柄で痩身、表情が読み取れない。


ハンス・シュナイトフーバー

ユダヤ人の元独逸軍人。爆薬などに詳しく、ヒットラー暗殺計画に加わる。


杉原千畝すぎうら ちうね

【実在】リトアニアのカウナス領事代理。ナチスに追われたユダヤ人たちに旅券を発行した。


関仁志せき ひとし

海底軍艦「くしなだ」の水雷長。太鼓腹で仇名は「布袋様」。酒好き。


吉野幸代よしの ゆきよ

吉野達郎の妹。借金の方に女衒へ売られる。


次回 第三話 「二隻の就役」


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