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大崎玄蕃と名を変え生き延びた武田勝頼の末裔の咆哮  作者: 吉良山猫
第2章海津城編
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秋の収穫

昨日時間をかけて書いた文章が消え泣き寝入りしました。

それぞれの武将が与えられた役割を果たし海津城に戻っていた。


山県昌景は昨夜のうちに越後に使者を出して、秋に1番美味い秋刀魚、そしてアワビ、雲丹、海老、ホタテ、サザエなどの新鮮な海産物を手配して宴に間に合わせていた。


判断力の速さと行動の速さは流石筆頭家老だ!赤備えを率いて戦国最強と言われた騎馬軍団を組織して鉄砲にも明るく、まるで中国三国志の張遼のように、赤備えと山県昌景が来れば山県昌景が来たと敵が逃げ出すほどの英雄である。


史実では勝頼に冷遇され、彼が長篠の合戦で戦死したのが武田家の滅亡の始まりだと言う声もある。勝頼も晩年は反省したのではないだろうか?だから、未来を知る今の勝頼は山県昌景を筆頭家老として大切にして彼を尊重していた。


「流石は昌景だな!昌景でなくてはこれだけの物は仕入れられまい!」


皆の前で笑顔で勝頼が労うと、昌景も満面の笑みでなんの!と答える。


馬場信春は昨夜あの後不眠不休でこの辺りで1番秋鮭が美味いと有名な越後村上迄、産卵前の脂の乗った雌の秋鮭を自ら獲りにいって来ていた。


史実では不死身の鬼美濃と言われ戦国時代最強の武将ベスト3に入ると言われる程の武将であるがどう言う訳か武田信玄の元で中々出世出来ず苦労した人物である。


彼がもっと沢山の兵を率いる事が出来たなら武田家の歴史も変わっていたかもしれない!?勝頼はそれを感じているからこそ馬場信春を厚遇した。


馬場信春は戦国時代の武将らしく、忠義に厚く義理人情の人物だった為、勝頼のおかげで一族の暮らしが楽になったこともあり勝頼に対する忠義は誰よりも強かった!


「信春!何も次席家老たる其方自身が行かねでも良かったのに私の為にすまないな!良くやってくれた!」


馬場信春は笑顔で「勝頼様がそう言って下されば某は幸せ者でござる」


千代丸も地域の野菜や勝頼が助五郎から仕入れて栽培して増やした野菜などを上手く仕入れている。特に南瓜が出来が良い。


千代丸は北条の縁者を名乗っているが、その才能と能力は勝頼といることもあり上がっており、北条氏政よりは確実に上だと勝頼は思っていた。


葵達風魔衆は大量の松茸に椎茸、舞茸、平茸、岩茸、なめこ、山わさび、柿、梨、栗、アケビ、葡萄、銀杏など様々な物を調達してきた。


「葵!流石だな!日本の昔からの食材を集めるのは私も敵わない!感謝するぞ!」


勝頼は葵の頭をわしゃわしゃと撫でて笑う!


葵はこうされるのが大好きだった!何か胸の奥がキュンとあったかくなるのである。


葵はポッ!と頬っぺたを赤らめながらえへへと笑顔を浮かべる。


最後に狩猟組であるが鈴木重秀は三頭の巨大な雄鹿を仕留めてきた。


「流石だな!見事な角の大物だ!」


労う勝頼に「いやまだまだでござる!次はもっと大物を仕留めますぞ!」と豪快に笑う。


上泉信綱に至っては2メートルはあろうかと思われる猪を仕留めている。


多分山の主だ!?向かって来たので刀で真っ二つにしたらしい…化け物か!?


「信綱…どうやったら刀で仕留められるのだ!?」


「勝頼様、日々の鍛錬ですよ!?」


ヒィ!?目が鍛錬を増やすと言っている…勝頼は百物語より背中が寒くなった。勝頼が1番怖いものは多分上泉信綱である。


そして城下で悲鳴が上がっていた!?勝頼達が急いで駆けつけると熊がいる!?


鈴木重秀が鉄砲を構えると「待て待て俺だ!前田慶次郎だ!」


前田慶次郎は一休みしていたら、何故か熊に遭遇して相撲で投げ飛ばした後仕留めたとのこと!?


「流石は慶次郎よの!?見事な熊だ!」


前田慶次郎はニカッとはにかむ!


結果僅かな差だが前田慶次郎が1番の大物を仕留めたということで賞金の銅銭2000枚を手に入れた。


皆が勝頼様は!?と聞くので狼30頭を見せると一同は絶句した。


「葵に助けられた。葵がいなければ危ないところであった」


と苦笑いする勝頼をみて勝頼の側を離れたことを悔いると共に、まず助からないであろう狼の群れに襲われて撃退した勝頼と駆けつけた葵に驚くのであった。


この一件は広まり勝頼と葵の評判はうなぎ登りになるのである!


狼の毛皮は勝頼はコートにしたのだが、葵も欲しいと言うので今回の褒美に葵にもコートを作ってやった…しかし葵のは尻尾付きである!?


葵いわくチャームポイントとか時代を先行くお洒落だそうだ。


内臓はいつも通り硝石の材料にしたが、肉はどうしようと思い…勝頼的に狼はちょっと…と思ったので塩漬けにして武田信玄と相模の北条氏康に贈った!


滋養強壮で力と勇気が湧く最高の肉です。尊敬する方へ献上いたしますと。


勝頼的には廃品処理であったが、武田信玄と北条氏康は思いの外歓喜して、美味い美味いと狼肉を平らげたという…


流石歴史に名を残す大物だ…そして宴の準備が進むのであった。



娯楽やコミュニケーションが大切なのを勝頼は理解しています。

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