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じいちゃんと、父さん

 父さんとじいちゃんが、二人で話をしている。

 父さんはどこか怖い顔だ。

 言い出しづらいためだ。

 そんな父さんを、じいちゃんは待っている。

 何を待っているのか……


───────────────────────────

 

 父さん 「オヤジ……」

じいちゃん「なんじゃ?」

 父さん 「別に……なんだか、いい天気だな」

じいちゃん「ああ、季節もいい」



 父さんと、じいちゃんがお話している

 でも、父さん変だよ

 確かになんだが、頭掻いてる

 うん、すっごくかいてる


 クマ 『言い辛いんだ』

 ハート『男らしくない!』

 カッパ『ハート、言いすぎだ』


 父さん……

 がんばって!


 父さん 「……」

じいちゃん「どうした?」

 父さん 「別に……実は」

じいちゃん「お前は変わらんなあ」

 父さん 「変わらないのか?」

じいちゃん「昔から、お前はお前だ」


 じいちゃんが笑ってる

 父さんが、びっくりしてる


じいちゃん「お前は素直だな」

 父さん 「素直?」

じいちゃん「気づかんのか? 仕方ないな……よく聞けよ」


────────────────────────────


 第四十三話

 癖


 昔からお前の悪ガキぶりには、儂は苦労してきた。

 

 「今は……違う」


 ああ、今はな。

 しかしお前は素直だ。

 そして嘘がつけない。

 

 「え?」


 お前の頭を掻く時、利き手とは反対の手で後頭部をかきむしるようする。

 昔からの、お前の癖だ。


 「!」


 お前がそこをかきむしる時はいつも……


 嘘をつく。


 今日はどんな嘘をつくんじゃ?

─────────────────────────────


 父さん 「そうなのか?」

じいちゃん「儂はお前の、父親だ!」

 父さん 「……」

じいちゃん「嘘は嫌いじゃ、はっきりしろ」

 父さん 「オヤジ、幸洋は好きか?」

じいちゃん「当たり前じゃ、何言っとる」

 父さん 「いずれクソガキになる」

じいちゃん「よいよい、可愛いモンじゃ!」

 父さん 「可愛いクソガキしかわからない、その方がいい」

じいちゃん「……」


 クマ 『?』

 カッパ『なんだ?』


 父さん……

 わからないまま……


 ハート『間接的ね』


 クマ 『間接的?』

 ハート『そう、父さんは真実を、言ったの』

 

 真実?

 ポン太、本当を言ったんだよ

 本当って?

 ……もう、いいだろ!


 クマ 『そうか……』



じいちゃん「そうか、ありがとう」

 父さん 「……ここ一番に」

じいちゃん「なんだ? ここ一番?」

 父さん 「いや、なんでもない」

じいちゃん「……そうか、幸洋を頼んだぞ」

 父さん 「うん」


 

 


 


 


 

 

 

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