父さんと母さんと
医師と話合いの夜のこと。
じいちゃんの時間に、終わりがあることを知った父さんは、母さんにそれを打ち明けた。
じいちゃんは寝ている。
幸洋といっしょに
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父さん「とうとう、言われた」
母さん「……そう」
なんだろう
かなり、落ち込んでる
クマ 『じいちゃんのことだな』
カッパ『そうだな』
ハート『順番よね』
クマ 『……』
じいちゃん
……
母さん「打ち明けるの」
父さん「迷ってる」
母さん「わかるわ、でも時間もないわ」
父さん「うん」
クマ 『父さん……』
母さん「父さん、つらいけど、これは使命よ」
父さん「わかっている」
母さん「ごめん」
父さん「謝ることない」
なんだろう
どうしたの、ポン太
二人から何か出てるよ
え? なんにもないよ
見えてはないけど……
じゃあ、なんにもない
ハート『ポン太、やるわね』
え?
どういうこと?
ハート『確かにでてるわよ』
ホント!
ウソだ、見えてない!
クマ 『確かに見えないな』
カッパ『オラはわかった』
クマ 『おいおい』
ハート『どうやら、クマもわかってないわね』
ハート、教えてよ
ききたいハート、なにが見えるのか
ハート『わかったわ。よく理解してね』
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第四十二話
気
人間はね、喋って会話する以外に実は、相手と会話する方法を持っているのよ。
「え!」
「しゃべるほかに?」
そうよ。
今、あの二人におかしな何かが出てる。
気付く人間は気付く。
気付かない、人間もいる。
そんなモノよ
「なに?」
「よくわからない」
人間はそれを……
気と呼ぶの
気はね、気が付かない人間がほとんどだけど……
踏み込んだら、気付くの。
相手の心にね。
それは、私達……
品も同じよ。
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そうなんだ
……ボク、踏み込んでないの?
ハート『ニャン太は、踏み込んてるけど……見えないの』
……
意味がわからない
ハート『いずれわかるわ。いずれね』
父さん「幸洋は?」
母さん「お義父さんと、寝てますよ。近頃は、おじいちゃん子みたい」
父さん「……そうか」
母さん「寝ましょう。今は」
父さん「……ああ」




