番外編、点滴台は見た! アイツを見た!
じいちゃんのお世話が終わった点滴台……また、次の人間にお仕事しているのだが……その人間は幼気な少女だった。
そして幼気な少女には、なんと!アイツがいた。
見かけは、クマのぬいぐるみだが……
点滴台『俺が主役だぞ』
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ヤレヤレ、じいさんの相手をしていたとおもったら、今回は少女か……
横には、小さな少年もいる。
……ポンニャン、カッパ、元気だろうか?
少年 「大丈夫?真奈美ちゃん」
少女 「うん、輝くん」
この二人、輝くんと、真奈美ちゃんか。
幼気な二人だ。
まだ、人間の時間の始まりだな。
輝 「また、真奈美ちゃんに変なんクスリを!コイツ!」
おい、俺を乱暴に扱うな!
なんで俺が!
真奈美「やめてよ、輝くん」
輝 「真奈美ちゃん、大丈夫?」
真奈美「うん、輝くんがいるから平気だよ」
輝 「あっ、ありがとう」
切ないな、こんな幼気な少女のお供とはな……
ん、なんだアイツ。
真奈美ちゃんの近くにいる、アイ……ツは!!!
おっ、おい!
そこ、お前!
真奈美「フーちゃん、よしよし!」
輝 「また、フーちゃんだ」
真奈美「妬いてるの?」
輝 「べっ、別に……」
いい二人だ……じゃない!
だから!お前だ!
し……
フー『それは、禁句だ。クマのぬいぐるみで通せよ』
ダメだ!
フー『……それじゃあ、フーで頼むよ』
……
フー『なあ!』
わかった。
フーだな。
フー『すまないな!』
おい、フー、ここに来る以外は動いてないよな!
フー『今日、動いた。算数を教えてた魔女のいじわるを、病院のメイドに教えた』
お、おい!
フー『大丈夫だ。見られてない』
当たり前だ。
お前は、あちらのヤツなんだ。
その姿は見せかけだ。
見せかけを見られたら……
フー『知ってるよ、だから、僕も大変だった』
なら、いい。
はあ、俺は動けないから……うらやましいなあ。
フー『まあ、僕の特権だ!』
確か、カッパが藁麿とか言うのが入って来たら、動けるようになるとは言っていたがな。
フー『へえー、藁麿かあ。あの神社の!』
フー、知ってるのか!
フー『まあな』
真奈美「輝くん、今日ありがとう」
輝 「ううん、真奈美ちゃんが泣いたから……」
フー『僕の苦労も考えずに!』
真奈美「うわあ、キレイな星」
輝 「うん」
雪はやんだのか。
フー『朝はまた降る。月のヤツめ!余計な事を
』
真奈美「……」
輝 「……」
なんだか、似合いの二人だな。
キレイな瞳だ。
フー『……』
真奈美「あのね輝くん……』
フー『この二人……大変になる』
……フー、お前知ってるな。
二人の時間の流れにあるものを!
フー『まあ、僕の仕事は知らないと出来ない』
……確かにな
輝 「ねえ、真奈美ちゃん、僕、心が……」
言える範囲でいい。
教えてくれ!
フー『言える範囲でか』
ああ、言える範囲でだ。
フー『わかった』
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番外編
幸せはどちらだ。
まず一人は必ず、人間の時間から出ないといけないんだ。
つまり……
「止めておく。その後がわかる」
そうか。
後の一人は、人間の意思にまかせてある。
人間の時間に身を浸すもよし、二人が結婚するもよし……
「はっ?結婚?」
試されるんだ。
そう、僕は試すんだ。
結婚を選ぶか、家族を選ぶかを……
「家族を選んだら?」
二人は永遠に逢えない。
「結婚は?」
二人が永遠になるかは……わからない。
そして、みんなが泣く。
それだけだ。
「おい、ボカシ過ぎた!」
まあまあ、いいだろう?
許してくれよ。
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真奈美「アタシ、みんなに笑ってほしい……だから、泣かないね!」
輝 「真奈美ちゃん、ありがとう」
二人の時間には、違いがあるのか。
フー『ああ、ただ、二人にある未来は……棘だらけだ。こんな幼気な二人に背負わすなんて、運命というモノは残酷だな。
人間が時間の中にいるのも、大変だな……




