表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
28/61

病院とじいちゃんと、点滴台と

 じいちゃんは点滴台と、ポンニャンを履き、先生の所に診察に来ている。

 そこで、じいちゃんに先生は言う。

 「影があると」


 じいちゃんの未来にポンニャンが微妙に……

───────────────────────

 医師 「影があるね……ここ」

じいちゃん「……」

 医師 「今のところは、場所がいいから、早期手術だね」

じいちゃん「知ってはいましたが、早期手術ですか!」

 医師 「塊は少し大きめだからね」

じいちゃん「……」



 じいちゃん、顔がへん……

 何だか、泣きそう。

 


 点滴台『不安なんだな』



 不安?

 とういう意味?



 点滴台『怖いんだ』



 医師 「とにかく、今からこの影を取り除きましょう」




 僕達はお部屋に戻った。

 みんなが、じいちゃんを待っていたけど……

 


 患者B「良くなかったみたいだな」

じいちゃん「……影があった」

 患者D「そうかい……顔を上げようぜ!」

 患者C「そうですよ、病は気からです」

じいちゃん「……そうだな、悩んでいても仕方ない!勝とう」

 患者C「そうですとも!」

 


 知ってるじいちゃんだ。

 うんうん。



 点滴台『……』




 《夜中》


 夜は真っ暗

 うん、真っ暗

 人間ひとが寝ている。

 人間ひとは眠くなるからね。

 


 ガサゴソ……



 ん?

 じいちゃん、寝てないみたい。

 


じいちゃん「ふうー」



 あっ、じいちゃんの足が……

 お仕事だよ。



 点滴台『お供するか』




 《休憩室》


 お外は真っ暗、キラキラひかる点がいっぱい。

 確か、お星様だ。

 


 お月様『俺もいるよ』



 なに?あの半分の……

 まるの半分だ。



 点滴台『お月様だよ』



 お日様じゃあないの!

 お日様じゃあないの!



 点滴台『お日様ではないんだな』

 お月様『そーそー、違うんだなー……やっとまともな出番だ』



 ?

 ?



じいちゃん「わしゃ、死にとうない……」



 じいちゃん、落ち込んでいる。

 なんだか、悲しそう。


 点滴台『じいちゃんもだな』

 お月様『そうだな』



 え?

 どういうこと?



 点滴台『不安なんだよ』



 ……点滴台、キミは知ってるね。

 教えてよ。じいちゃん、何に不安なの、



 お月様『教えてあげなよ』

 点滴台『……わかった』


───────────────────────

 第二十話

 不安


 じいちゃん、怖いんだ。

 いや、ここへ来て、ただボーっとしている人間ひとは怖いんだ。


 俺はそんな怖がっている人間ひとにたくさん会ってきた。

 たくさん、見てきた。

 ……みんないっしょなんだ。



 「何がいっしょなの?」

 「何が?」



 ……怖いんだ。

 怖いんだよ。



 死ぬのが、怖いんだ!



 人間ひとは死を悟りだすと、不安になる。 

 時間の流れに、身を任せられなくなることを。



 「どうして?」

 「怖いの?」



 人間ひとは死んだ後……


 どうなるか、わからないんだよ!


 だから、不安なんだ。

 不安だから、一人で佇み、答えのない問題を考えているんだよ。


───────────────────────

 点滴台『俺は、何人もそんな人間ひとを見てきた。じいちゃんも、見てきた人間ひとと同じ道を歩むかもしれない』



 どんな道なの?

 じいちゃんが、好きな道?



 点滴台『……笑顔になる』



 笑顔!

 じゃあ、じいちゃんは幸せになるの!



 点滴台『もう一度言うぞ、笑顔だ……』



 そうなの!幸せなんだ!

 ……そう、かな?ポン太、ボク違うような……

 どうして?ニャン太!

 ……じいちゃんの顔だよ。



じいちゃん「儂は……死にたくない。ババアに怒られる。……それ以前に、死の世界なんかあるものか!」



 点滴台『答えは時間が教えてくれる』

 お月様『そうだな……ただ、じいさんの弱々しい表情がやるせない気持ちになる』



 幸せになるよ。

 ……そう、願おうよ。

 なるって!

 ……


 看護師「あら、おじいさん、どうしました」

じいちゃん「いや、眠れなくて」

 看護師「……部屋に帰りましょう。大丈夫ですよ」

じいちゃん「気休めはいらん!」

 看護師「はい、大丈夫になりました!……戻りましょう」

じいちゃん「はいはい……」

 


 じいちゃん、戻るよ。

 ……

 ニャン太?

 ポン太、じいちゃんは……ううん、なんでもないよ!

 ……やめようよ。

 うん。




 



 





 




 

 

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
このランキングタグは表示できません。
ランキングタグに使用できない文字列が含まれるため、非表示にしています。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ