病院とじいちゃんと、点滴台と
じいちゃんは点滴台と、ポンニャンを履き、先生の所に診察に来ている。
そこで、じいちゃんに先生は言う。
「影があると」
じいちゃんの未来にポンニャンが微妙に……
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医師 「影があるね……ここ」
じいちゃん「……」
医師 「今のところは、場所がいいから、早期手術だね」
じいちゃん「知ってはいましたが、早期手術ですか!」
医師 「塊は少し大きめだからね」
じいちゃん「……」
じいちゃん、顔がへん……
何だか、泣きそう。
点滴台『不安なんだな』
不安?
とういう意味?
点滴台『怖いんだ』
医師 「とにかく、今からこの影を取り除きましょう」
僕達はお部屋に戻った。
みんなが、じいちゃんを待っていたけど……
患者B「良くなかったみたいだな」
じいちゃん「……影があった」
患者D「そうかい……顔を上げようぜ!」
患者C「そうですよ、病は気からです」
じいちゃん「……そうだな、悩んでいても仕方ない!勝とう」
患者C「そうですとも!」
知ってるじいちゃんだ。
うんうん。
点滴台『……』
《夜中》
夜は真っ暗
うん、真っ暗
人間が寝ている。
人間は眠くなるからね。
ガサゴソ……
ん?
じいちゃん、寝てないみたい。
じいちゃん「ふうー」
あっ、じいちゃんの足が……
お仕事だよ。
点滴台『お供するか』
《休憩室》
お外は真っ暗、キラキラひかる点がいっぱい。
確か、お星様だ。
お月様『俺もいるよ』
なに?あの半分の……
まるの半分だ。
点滴台『お月様だよ』
お日様じゃあないの!
お日様じゃあないの!
点滴台『お日様ではないんだな』
お月様『そーそー、違うんだなー……やっとまともな出番だ』
?
?
じいちゃん「わしゃ、死にとうない……」
じいちゃん、落ち込んでいる。
なんだか、悲しそう。
点滴台『じいちゃんもだな』
お月様『そうだな』
え?
どういうこと?
点滴台『不安なんだよ』
……点滴台、キミは知ってるね。
教えてよ。じいちゃん、何に不安なの、
お月様『教えてあげなよ』
点滴台『……わかった』
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第二十話
不安
じいちゃん、怖いんだ。
いや、ここへ来て、ただボーっとしている人間は怖いんだ。
俺はそんな怖がっている人間にたくさん会ってきた。
たくさん、見てきた。
……みんないっしょなんだ。
「何がいっしょなの?」
「何が?」
……怖いんだ。
怖いんだよ。
死ぬのが、怖いんだ!
人間は死を悟りだすと、不安になる。
時間の流れに、身を任せられなくなることを。
「どうして?」
「怖いの?」
人間は死んだ後……
どうなるか、わからないんだよ!
だから、不安なんだ。
不安だから、一人で佇み、答えのない問題を考えているんだよ。
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点滴台『俺は、何人もそんな人間を見てきた。じいちゃんも、見てきた人間と同じ道を歩むかもしれない』
どんな道なの?
じいちゃんが、好きな道?
点滴台『……笑顔になる』
笑顔!
じゃあ、じいちゃんは幸せになるの!
点滴台『もう一度言うぞ、笑顔だ……』
そうなの!幸せなんだ!
……そう、かな?ポン太、ボク違うような……
どうして?ニャン太!
……じいちゃんの顔だよ。
じいちゃん「儂は……死にたくない。ババアに怒られる。……それ以前に、死の世界なんかあるものか!」
点滴台『答えは時間が教えてくれる』
お月様『そうだな……ただ、じいさんの弱々しい表情がやるせない気持ちになる』
幸せになるよ。
……そう、願おうよ。
なるって!
……
看護師「あら、おじいさん、どうしました」
じいちゃん「いや、眠れなくて」
看護師「……部屋に帰りましょう。大丈夫ですよ」
じいちゃん「気休めはいらん!」
看護師「はい、大丈夫になりました!……戻りましょう」
じいちゃん「はいはい……」
じいちゃん、戻るよ。
……
ニャン太?
ポン太、じいちゃんは……ううん、なんでもないよ!
……やめようよ。
うん。




