お家 緊急事態
ポンニャン、母さん、父さんが介護園に行き、じいちゃんは一人で留守番だ。
幸洋もいないとのことで、のんびりとする……ハズだった。
様子見とカッパに藁麿が宿るが、クマと藁麿が大変なことに……
その時、思い出の毬が……
今回は、マロが主役でおじゃる!
───────────────────────
じいちゃん「久々に、一人だ」
クマ『黒い置物を開けると、金色に光る何かを見ている』
カッパ『あれは……この時間から居なくなった、人間を懐かしむ箱だよ』
クマ『カッパ、物知りだな』
カッパ『藁麿からだ』
ちーん!
じいちゃん「ばあさん、そっちの世界は楽しいか?」
クマ『……』
カッパ『ばあさんは、時間の流れから上がったんだな』
クマ『人間は、時間の流れにいる時間がそれぞれ違うからな』
カッパー、少し体を借りるでおじゃるー!
カッパ『いま……』
クマ 『何も言うな……、聞こえた』
カッパ『……来た!』
久しぶりでおじゃる!
クマ 『何しに来た』
様子見でおじゃる!
クマ 『ヒマなのか?』
失礼な!
時間が空いてるだけでおじゃる!
クマ 『……』
ところでポンニャンは?
もしや、捨てられたでおじゃるか?
クマ 『母さんと、父さんのと、出掛けた』
そうかなかなか、丁寧に使われてるのう。
じいちゃん「そうそう、さっき納屋から懐かしい物をみつけな……ちょっと待ってろ」
ん?
じいちゃん、何しとる?
クマ 『時間の流れから、上がった人間と喋っているのかな?俺には聞こえないけどさ』
……聞こえる訳ないでおじゃる。
人間は、死んだ人間とは喋れないでおじゃる。
じいちゃん「待たせたな、これ……鞠だよ。お前が若い頃によく触っていたな。
年甲斐もなく!と、呆れてたワシに、別にいいでしょ!と頬を膨らませてたな」
思い出話でおじゃるな。
じいちゃん「この鞠を、仏壇に供えるぞ」
クマ 『死んだ人間に、ましてあんな箱に話かけても会話できないなら、どうして話てるんだ?』
人間だからでおじゃる。
クマ 『説明になってない』
……
じいちゃん「うっ……!」
クマ 『じいちゃん、どした?』
腰をおさえておじゃる。
……少し顔色が怪しいでおじゃる!
クマ 『確かこの頃、腰がいたいと言っていたが』
やり過ごすでおじゃる!
クマ 『おい!おまる!』
マロは干渉出来ぬ。
干渉をしてはいけないでおじゃる。
冷たいが、仕方ないでおじゃる。
じいちゃん「痛い、いたーい」
…………
じいちゃん「うっ、うっ……」
クマ 『藁麿!』
……ええいでおじゃる!
わかったで、おじゃる!
じいちゃん「痛い、いたい……」
クマ 『藁麿、早く!』
わかったで、おじゃる!何でこんなことに
じいちゃん「痛いいたーい」
どーすればよいのじゃ!
クマ 『俺に聞くなー!』
???『もし、あなた方』
ん?
誰でおじゃる!
???『仏壇にある、小さな布玉……私は鞠と申します』
クマ『えっ!命ある品!』
!!!
いや、これは……
お前は!
鞠 『お願いがあります。あの老人の所まであなた方の力で転がして下さい』
クマ 『いたずらをするのか?』
鞠 『お力をお貸しください』
お主……
鞠 『お願いします』
クマ、ここはマロの力で、終わらせるでおじゃる。
一切、いたずらをするな!
クマ 『藁麿、おま……』
くどいぞ!
クマ!
クマ 『!』
お主、よいのじゃな?
鞠 『一度だけの信念を、ここで使います』
わかったでおじゃる……
いくでおじゃる!
クマ 『鞠が箱から落ちた……そして、じいちゃんに近づいた……じいちゃんの顔の近くに止まった』
鞠 『ありがとう、後は私がやります』
……クマ、あの鞠はな、じいさんを一番理解していた人間の信念が乗り移った品でおじゃる。
つまり、お前達と違い、信念を遂げると消えてなくなる。
クマ 『……じいちゃんの理解者?』
儀式で父さんに命宿した人間、その頃は母さんと呼ばれ今は「ばあさん」……でおじゃる!
クマ 『えっ!時間の川から出たら、何もなくなるんじゃあないの!』
……わからないでおじゃる。
死んだ人間がその後どうなるかは……マロと言えどもわからんでおじゃる!
じいちゃん「うっ、うるさいわ!ばあさん、に言われんでも生きてやる!まだ、ババアにあうものか!」
クマ 『じいちゃんが、電話に手を伸ばした』
じいちゃん「もしもし、助けてくれ!腰が……」
《夕方》
父さん「今から、お義父さんとこへいく」
母さん「くれぐれも、気をつけてね」
父さん「幸洋を頼む!」
少し長居し過ぎたでおじゃる。
では、神社に戻るでおじゃる。
クマ 『……』
何か言いたげじゃな。
クマ 『おまるにも、わからないことがあるのか?』
……マロとて、絶対はないでおじゃる。
また、来るでおじゃる。
カッパ『……クマ、大変だったな』
クマ 『もういい』
つづく




