第二十一話
皆様ごきげんよう。
はい。
オーレリア様がオフィリア帝国に帰られてから学園ではオーレリア様ロス現象が起こっております。
はい。
皆様オーレリア様がいた場所を見ては深く息をつかれます。
その反動でしょう。
アレクシス様とヨハン様に視線が集まります。
お二人はオーレリア様が帰ってしまわれてかなり落ち込んではいましたが、お互いに励まし合い、私達にその仲の良い姿を見せてくださいます。
はい。
ご馳走さまです。
そのおかげで、令嬢方は思いの外元気を回復いたしました。
ですが、もう彼らはしばらく疑惑をぬぐい去ることは出来ないでしょう。
「ティナ様。」
名前を呼ばれ振り替えると、マリア様が立っておられました。
教えれば教えただけ成長されるマリア様は、今では立派なレディでございます。
さすがヒロイン様です。
最近では令嬢方にも一目置かれる存在になってきました。
「マリア様、、、本当に立派になられましたわねぇ。」
感慨深くなります。
「そりゃあティナ様に鍛え上げられましたからね。」
あぁ、何だか私幸せです。
「もう。またそんな可愛い顔をして。無防備なんですから。」
「え?何かおっしゃいました?」
「いいえ。別に。」
ティナ様ってば、オーレリア様ファン以上にティナ様ファンがかなりの数いることに気づいていられないのね。本当に可愛らしい方だわ。
第一王子も早く帰って来た方がいいわ。
アレクシス様とヨハン様がティナ様の可愛らしさに気付かないうちにね。
皆様もそう思うでしょ?
ふふ。
突然失礼しました。
これはヒロインだった私のただの独り言ですわ。




