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81.エラゼムの進化

 図書館で調べて分かった事は、少なくとも正攻法ではダンジョンランクでBランクの実力が無いと厳しいという事だ。

 しかし、地図で国の位置を確認してみると、ちゃんと道として整備している場所以外にもいくつかルートがありそうだ。

 だが、モンスターの本や地域に関する本で調べていくと、正規のルート以外で知識の国に向かうのは難しいという事がわかってきた。


 例えば、知識の国のそばに流れる川にはBランクどころか、Aランクの実力が無いと厳しいモンスターが生息していた。他にも地図では簡単に山がある事しかわからないが、地域の本で詳しく調べてみると人が通るには厳しい環境の山のようである。

 

 少なくとも今はレベルを上げて、準備を整えていくしかなさそうだ。

 ただ、Dランクのダンジョンをクリアできれば一度、出てくるモンスターのレベルが低いルートで旅に出てみようかと思う。

 そこから帰ってくる頃にはCランクのダンジョンに挑戦できるくらいにはなっているだろう。

 

 そのルート上にいくつか大きな図書館のある国があるので、あのチェーンクエストの続きも進めることができるかもしれない。

 俺はある程度、調べることができたので今出している本をしまう事にした。

 時間が中途半端だったので、残りの時間を読書に費やしてからログアウトした。


 休憩後、再びログインした俺はラビンス行きの馬車に乗った。

 理由はイトスたちが作ってくれた装備のテストだ。

 今回も迷宮ダンジョンでテストしてみようと思う。

 その方が、前の時との対比ができるからだ。

 俺はお婆さんのお店で買った本を読みながら、馬車がラビンスに到着するのを待つのだった。


 ラビンスに着いた俺は一度ログアウトして、春花とともに夕食を食べていた。

 明日から学校が再開されることもあり、妹との会話は宿題についてから始まった。


「春花は宿題を終わらせてあるよな?」

「当然だよ! イベントの時に必死にやってたの知ってるでしょ!」

「終わってるならいいんだ。見落としが無いようにな」

「わかってますって!それより、ゲーム三昧の日々が終わるのかと思うと残念でならないよ」

「俺はゲーム内の体感時間が延長しているから、とても長い夏休みに感じるけどな」

「それとこれとは話が別なんだよ!やっぱり楽しい時間は一瞬で過ぎていくんだよ!」


 妹とそんな話をしながら、夕食を終えて再びログインした。

 ラビンスに戻った俺は一度、マイルームに行き装備とアイテムを整える。

 装備を付けた俺たちのステータスがこちら。


NAME「ウイング」

種族「人族」 種族特性「器用貧乏」

 HP 500

 MP 1550  


筋力 30      

耐久力 50(+50)   

俊敏力 45(+2)  

知力 115  

魔法力 30(+15)


戦闘職「テイマー」LV24 

生産職・特殊職「司書」LV21


装備品


貝殻の鉄杖

甲殻類のタワーシールド

初心者司書のコート

初心者の靴

司書の目録(中)

文豪のローブ

絆のペンダント 


総重量 21


称号

 「才能を示す者」「ナビさんのお気に入り」「用意周到」「物語の旅人」



NAME「ハーメル」   ウイングの従魔

種族「ハイドラット ♂」LV25 種族特性 「隠遁」

 HP 180     

 MP 310   


筋力 9   

耐久力 13  (+14)

俊敏力 38 

知力 11

魔法力 24  (+5)


装備品


犬皮の三角帽子(ネズミ用)

犬皮の寝間着(ネズミ用)

貝殻の杖(ネズミ用)


重量  4



NAME「ヌエ」  ウイングの従魔 

種族「ミッドナイトクレイン ♀」LV25 5UP 種族特性「飛行」 「夜行性」

 HP 180  

 MP 300  


筋力 23   

耐久力 15(+2) 

俊敏力 40  

知力 10   

魔法力 30(+5)  


装備品


黒のスカーフ

貝殻のペンダント


重量  2



 何の装備もしていなかった時よりだいぶ強くなったのは間違いない。

 俺の装備も新調した。ただ、いまだ初期装備なのでミーシャには新しい司書服も依頼している。

 とりあえず、それが完成するまでは迷宮ダンジョンの中ボス前までの攻略に止めておこう。

 準備も終えたので、迷宮ダンジョンに挑戦しに向かう。


 ……………………。


≪従魔エラゼムがレベルアップしました。≫

≪従魔エラゼムのレベルが一定に達しました。種族進化ができます。≫


 前回の迷宮ダンジョンに挑戦した時とは明らかに戦闘時に受けているダメージは少ない上、戦闘にかかる時間も短い。

 おかげでエラゼムのレベルも順調に上がり、種族進化できるレベルまで上がることができた。


 階層も余裕を持って5階層まで降りる事ができた。

 Dランクダンジョンは多少ダンジョンによって差はあるが大体20から30階層くらいだ。

 迷宮ダンジョンは20階層のダンジョンで、10階層に中ボスのいるフロアが存在する。

 パーティーが4人?でも9階層くらいまでは行けるかもしれない。

 俺はエラゼムの進化の為、一度マイルームに戻ることにした。


 マイルームに戻った俺はアイテムの整理をしながら、今まで手に入れた装備を取り出す。

 実はリビングアーマーの進化は少し特殊なのだ。

 ラビンスのテイマーギルドで、支部長であるキレーファさんにリビングアーマーについて聞いたときに教えてもらった。


 どうやら、進化するときに持っている装備によって進化先が変わるようなのだ。

 あくまで、最初に持っている装備によってステータスが違うだけで、他の装備を持てないわけではないらしい。

 基本的には最初の装備で進化させた方が、ステータスを最大限に生かせる進化先になるそうだが、一応持っているもので一通り試してみる事にした。

 ただし、進化時に装備品がロストするらしく、破棄不可の効果がある装備は選択できないようだ。

 俺は取り出した装備をとっかえひっかえしながら進化先を調べていく。


 大体の物を調べた結果、今のところキレーファさんが言っていた通り、斧を持った時の進化先が無難のようだ。


 盾装備や杖装備の進化先は今までの強みを殺してしまうので無しだ。

 他にも何も装備しないという進化先もあったが、本当に可もなく不可もないものだった。

 俺は最後に、イベントで手に入れたランダムプレゼントから出てきた刀をエラゼムに持たせてみた。


≪従魔エラゼムの特殊進化条件を満たしました。従魔のステータスから確認してください≫


 俺はエラゼムのステータスを開き、進化先を確認してみる。


≪従魔エラゼムは進化が可能です。進化先を選択してください。≫

・リビングアーマー・ネオ

・幽鬼


 リビングアーマー・ネオは何の装備もつけないタイプの進化先だ。

 進化時のSPも均等配分で、見た目もほとんど変わらない。

 

 次に刀を持たせたことで現れたであろう進化先、幽鬼だ。

 どうやら、日本の侍が付けるような甲冑に変わり、スキルに刀術が増える様だ。

 進化時のSPは筋力と俊敏力に分配されるらしい。

 俺は迷わず進化先を選択した。


NAME「エラゼム」 ウイングの従魔

種族「幽鬼」LV20 2UP 種族特性「魔法生物」NEW「鬼気」

 HP 250   50UP

 MP 120


筋力 57(+3)  5Up

耐久力45  5UP     

俊敏力 17  5UP

知力  9    

魔法力 15 


 スキル

「斧術LV4」NEW「刀術LV1」「不動心LV4」「筋力上昇LV3」1UP「迷彩LV2」


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― 新着の感想 ―
幽鬼ってかっこいいがすぎるだろ!!
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