表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
読書好きが始めるVRMMO(仮)  作者: 天 トオル
3.第一回イベント
63/268

59.従魔の進化



≪従魔ハーメルがレベルアップしました。≫

≪従魔ヌエがレベルアップしました。≫

≪従魔エラゼムがレベルアップしました。≫

≪テイマーのレベルが上がりました。≫

≪従魔ハーメルのレベルが一定に達しました。種族進化ができます。≫


しばらく戦っているとそんなアナウンスが聞こえてきた。

モンスターは一定レベルに達すると種族進化をすることができる。

基本的に20レベルごとに進化が可能とされている。

進化するときにSP10が進化先ごとに振り分けられる。

ただし、進化先によっては、振り分けられるSPは増減する。

進化先についてはそれまでの行動と持っているスキルで選択肢が増える様だ。

俺はハーメルのステータス確認画面に進化の項目が増えているのを見つけたので選択する。


≪従魔ハーメルは進化が可能です。進化先を選択してください。≫

・マッドラットリーダー

・フットラット

・ハイドラット

・スリーピーラット


 進化先は4つあるようなので1つずつ確認してみる。

 どうやら説明画面を開くと進化後の容姿なども見ることができる様だ。


 マッドラットリーダーはおそらくマッドラッドの正統進化だろう。

 今の大きさより気持ち大きくなる以外はそれほど見た目の変化はないらしい。

 種族特性も変わらず、全体のステータスが上がるようだ。

 

 フットラットはまず見た目が灰色になり、大きさがウサギくらいになるようだ。

 お腹がポッコリ出ているのがデフォルトになるらしい。

そして種族特性が「泥」から「食い溜め」「鈍足」に変わる。

 食い溜めは満腹度が100を超えて食べておけるらしい。

 SPの振り分けはHP,耐久力寄りになるようだ。

 進化時のSPは他の進化先より10多い。

 

 ハイドラットは体の大きさは変わらず色が真っ黒に変わる。

 そして種族特性が「隠遁」で隠れるスキル・アーツの効果を上昇させる効果がある。

 進化時のSPの割り振りは俊敏力全振りだ。


 最後にスリーピーラットであるがこちらは見た目の変化は色が灰色になるくらいか。

 種族特性は「安眠」になり、状態が睡眠時、耐久力が2倍になるという特性だ。

 SPも耐久力に全て振られるようだ。


 進化先を確認した俺はハーメルの今後について考える。

 もともとテイムした時の経緯が直接戦闘できなくても戦闘に役立ちそうなスキルを持ったモンスターを探していた時に出会った。

 そして、今はかなり戦闘でも活躍してくれている。

 できれば今の形を崩さない進化先が望ましい。

 現在ハーメルの役割は警戒と足止めだ。


 まず、フットラットはありえないだろう。

 おそらくネズミ型モンスターのタンク系進化系統なのだろう。

 タンクをやるなら「隠者」スキルが邪魔なうえ、エラゼムと同じ鈍足まで付いてしまう。

 今の役割と180度変わってしまうこの進化は無しだ。


 ついでスリーピーラットもおそらくタンク系もしくは囮系だろう。

 種族特性の安眠と睡眠スキルのコンボでダメージを回復しながら敵の攻撃を受け続けることができる。

 一見良さそうに見えるが、サイズが普通のネズミのままなのだ。

 もしかしたら、その先の進化で大きくなったり、サイズ変更のできるスキルが手に入れば意味が出るかもしれない。

ただ、この進化先も今のパーティーでの役割に反しているので無しだろう。


残るは2つだが悩ましいところだ。

マットラッドリーダーは泥の特性を維持したままステータス向上する正統進化だ。

泥の特性が活躍したことがほぼないが、ペットや館の捜索などには役に立ちそうなのでここで失うのは惜しい。

だが、戦闘時の役割を考えたら隠遁の特性はかなり便利だ。

気づかれないで相手に近づき、足止めができるようになれば先手を取りやすくなる。


とりあえず進化はしないでおこう。

従魔になったモンスターは主人が進化先を選択しなければ進化しないので、とりあえずこのまま保留にしておくことにした。

それにヌエもレベル20が近いので、そちらを確認してからでも遅くは無いだろう。

俺たちは再びレベル上げに舞い戻る。


≪従魔ヌエがレベルアップしました。≫

≪従魔ヌエのレベルが一定に達しました。種族進化ができます。≫


ヌエも種族進化可能になったので小屋のそばまで退避し、進化先を確認してみる。


≪従魔ヌエは進化が可能です。進化先を選択してください。≫

・ミッドナイトクレイン


どうやらヌエの方は1択だけのようだ。

おそらくナイトクレインの正統進化であろう進化先以外は表示されなかった。

今まで覚えたスキルからしてもナイトクレインの生態から、大きくは離れていないという事なのだろうか?


もしくはマッドラッドはネズミ系の基本種族で、派生先が多いとも考えられるが、そこまでの事は図書館の本にも載っていなかった。

その辺りはイニシリー王国の王都かテイマーギルドの本部があるような都市に行かないとわからないかもしれない。

さすがに知識の国にまで行かないとわからないという事は無いだろう。

とりあえず今はヌエの進化だ。

俺はミッドナイトクレインの項目を選択する。


≪従魔ヌエをミッドナイトクレインに進化させますか?≫


という選択肢が出たのでYESを押す。

 すると傍らまで来ていたヌエが輝きだす。

 この辺りはヌエの孵化の時に似ている。

 数秒後、光が収まりヌエの姿が現れる。

 大きさはあまり変わっていないが、全身の羽毛がただ黒いという感じではなくなり、光の加減で青みがかって見える黒に変わった。

 続いてステータスを確認してみる。


NAME「ヌエ」  ウイングの従魔 

種族「ミッドナイトクレイン ♀」LV20 6UP 種族特性「飛行」 NEW「夜行性」

 HP 180  40UP

 MP 230  70UP

筋力 22   8UP

耐久力 12  2UP

俊敏力 35  10UP

知力 10   2UP

魔法力 21  9UP

 スキル

「嘴術LV3」1UP「闇魔法LV3」1UP「迷彩LV3」1UP「不動心LV1」


ステータスがだいぶ上がっているようだ。

そのうえ種族特性が変化している。


「夜行性」   暗闇の視界阻害を受けない。暗闇時にHP・MP以外のステータスに補正。


どうやらより生態に沿った種族特性に変化したようだ。

残念ながら日が昇り始めてきているので効果のほどは明日の夜になりそうだ。

まぁ、日中の強さも知っていないと比べられないだろうからいいか。

とりあえず、日が昇ったらまた小屋の中を調べよう。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ