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読書好きが始めるVRMMO(仮)  作者: 天 トオル
2.迷宮都市(初級ダンジョン編)
37/268

33.現状の把握

 さて、新しい目標もできたところでまずやりたいことは現状の把握だ。

今の俺たちのステータスがこちら


NAME「ウイング」

種族「人族」 種族特性「器用貧乏」

 HP 150

 MP 300

筋力 10

耐久力 10(+8)

俊敏力 20(+2)

知力 65    20UP  

魔法力 10


 SP  20P


戦闘職「テイマー」LV2

生産職・特殊職「司書」LV11  4UP



 スキル

「調教術LV2」1UP 「隠密LV1」「闇魔法LV1」「言語LV2」1UP 「読書LV3」1UP 「魔物知識LV1」「種族知識LV1」「掃除LV1」「医療知識LV1」「気候知識LV1」「料理LV2」1UP

装備品

初心者テイマーの鞭

麻のインナーシャツ

初心者司書のコート

初心者の靴

司書の目録(中)


総重量 5


称号

 「才能を示す者」「ナビさんのお気に入り」「用意周到」 NEW「物語の旅人」


状態   耐暑(微)


 従魔  「ハーメル」「ヌエ」


NAME「ハーメル」   ウイングの従魔

種族「マッドラット ♂」LV3 1UP 種族特性「泥」

 HP 30

 MP 30  20UP

筋力 3

耐久力 3

俊敏力 5  2UP

知力 6

魔法力 3  1UP

 スキル

「危険察知LV1」「泥術LV2」「隠者LV2」1UP 「睡眠LV3」1UP NEW「逃走LV1」


NAME「ヌエ」  ウイングの従魔 

種族「ナイトクレイン ♀」LV1 種族特性「飛行」「夜目」

 HP 40

 MP 80

筋力 3

耐久力 2

俊敏力 5

知力 5

魔法力 7

 スキル

「嘴術LV1」「闇魔法LV1」「迷彩LV1」 NEW「不動心LV1」


 一番変わったところで言えば司書のレベルが2ケタに届いたことだろう。

 実はレベル10を超えてから全然レベルアップしなくなった。

 前回のログインの時にようやく1つレベルが上がった。

 どうやらある程度レベルが上がると急激に上がりにくくなるようだ。


 次にハーメルのレベルが上がった。

 子供たちとの追いかけっこ中にレベルが上がったので、逃げることが戦闘としてカウントされたのだろうか?

 従魔は職業がないからかプレイヤーの半分のSPが自動的に振り分けられるようだ。

 ナンカのクエストの影響かMPに多く振られている。

 俊敏力にも多く振られているのは見なかったことにしよう。


 最後にヌエであるが、なんと言っても幼体状態から解放されたことだろう。

 今まで付いていたステータスへのマイナス補正が消えた。

 そのうえ俺の目線まで背丈が伸びた。

 見た目をそのまま大きくしたような感じだ。

 これである程度育てれば戦力となってくれるだろう。

 

 続いて新しい称号・スキル・アーツについてだ。


 「物語の旅人」   小説家に思いを託された旅人に贈られる称号。

効果 ・・・手に取った本が現実にいる人物が書いたものかどうかわかる。


 なるほど、あそこに到達できるほどの本好きでなければありがたみのない称号になってしまうだろう。

 俺は大満足である。


「逃走」LV1  パッシブスキル

・戦闘時、逃走する場合の俊敏力に補正。効果はレベル依存。


「不動心」LV1  パッシブスキル

・10秒以上自らが動かない時全てのステータスに補正。効果はレベル依存。1歩でも動けば効果は消える。


 ……なんというかそれぞれの性格がよく表れているスキルだ。

 俺は新しいスキルは覚えていない。その代わり従魔たちはそれぞれスキルが増えている。

 まずはハーメルのスキル「逃走」だが、言わずもがな子供たちとの追いかけっこ中に発現した。

 パーティー全員が欲しいスキルではあるが、俺はいいがヌエは追いかけっこなんてしないだろう。

 そのヌエのスキル「不動心」だが、とても使う状況が限定的なスキルだ。

 なんたって1歩も動かないことが条件では、運用はかなり難しいだろう。

 どれほどのステータス補正があったとしてもヌエでは耐久力的に厳しいな。

 

  「読書」

特殊  復元  消費MP 使用者の最大MP ・・・・・・本・文章の欠損を修復する。


 

 「料理」

LV2  皿洗い  消費MP10   ・・・・・・10枚未満の皿を一瞬できれいにする。


 読書スキルの復元だがアイテムとして手に入れた本や書物が欠損していても、これを使えば読める状態にできるという事だろう。

 つまりそういう状態の本が存在するか、本がそういう状態になる恐れがあるという事だ。

 これは俺にとってかなり重要な情報だ。

 それを復元できるのだから感謝だろう。

 料理スキルのアーツ皿洗いはまんまなので割愛する。


 ここまで確認したところで俺がゲームを本格的に楽しむとして足りないものは何だ?

 先のことは後回しにするとしてもまずは迷宮都市にたどり着いてダンジョン攻略するのがセオリーになるだろう。

 つまり戦う必要が出てくるわけだ。

 俺たちに足りないものは何だろう?

 こういうゲームを題材にした本も多く読んできた。

パーティー構成は相手にダメージを与えるアタッカーと敵の攻撃を受け止めるタンクは確実にいた気がする。

……俺たちにそういったことができそうな奴はいないな。

 強いて言えばヌエがアタッカーができそうだが心もとない。

 全員がサポート系の構成だ。

 俺が今から軌道修正してアタッカーかタンクになるのも現実的じゃないな。

 自慢じゃないが、以前見たNPCの稽古を思い出すも自分ができる気がしない。


 そう言えば冨士崎が俺の勧めたビルドで来てくれるなら、親戚の子供と合流するまでは前衛を頼むことができそうだ。

 冨士崎を利用するようで心苦しいが仕方ない、冨士崎と組んでいる間にでも前衛ができそうなモンスターをテイムできることを祈ろう。

 それとネットで他のプレイヤーの情報を集めてみよう。

 ゲームの情報は最初に調べて以来全然調べていなかった。

 俺の選んだ職業のおすすめの育て方でもあればラッキーだ。

 やることはいっぱいだが最後に確認しなければならないものがある。

 そう、シークレットクエストの報酬だ。

 俺はアイテムボックスの中身を確認するのだった。

 

この時、主人公はまだこれから起こることには気づいていません。

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― 新着の感想 ―
[一言] ステータスの従魔の欄なんですが「ハーメル」だけで「ヌエ」がいません。
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