203.修行の成果①
≪幽霊屋敷ダンジョンボスのドロップ品を提示しました。ダンジョンランクがCランクに昇格しました。ギルドカードをご確認ください。≫
ギルドカード
ダンジョンランク C
修行の集大成としてCランクダンジョンの攻略に挑んだわけだが、はっきり言って簡単だった。
アールヴ皇国のワールドクエストやイニシリー王国王城での転生クエスト等、本来予定にない出来事で俺自身が大幅に強化されてしまった為だろう。
おかげで従魔達を強化している最中は俺を守ってもらう必要が無く、経験値稼ぎに注力してもらうことが出来た。
そうして、鍛えた成果は以下の通りである。
NAME「ウイング」
種族 NEW「人族【天使】」 種族特性「器用貧乏」NEW「昇華」
HP 1300 《+?》 200UP
MP 4260 《+?》 650UP
筋力 110 《+?》 20UP
耐久力 120(+180) 《+?》 20UP
俊敏力 130(+20)《+?》 20UP
知力 450《+?》 35UP
魔法力 180(+15)《+?》 30UP
※グリモのステータス補正は《 》内の数値。
戦闘職「オラズ・テイマー」LV65 13UP
生産職・特殊職「司書」LV74 3UP
種族スキル
NEW「使徒化」
職業スキル
「魔石晶従魔術」
戦闘スキル
「調教術LV9」2UP「隠密LV8」2UP「盾術LV9」2UP「杖術LV6」2UP「指揮LV5」4UP「魔力上昇LV3」2UP「不動心LV2」1UP「MP回復速度上昇LV4」2UP
魔法スキル
「闇魔法LV10」1UP「水魔法LV6」1UP「火魔法LV7」2UP「土魔法LV7」2UP「光魔法LV8」3UP「風魔法LV3」「無属性魔法LV2」1UP「空間魔法LV5」2UP「付与魔法LV5」1UP NEW「暗黒魔法LV2」
知識スキル
「言語LV9」2UP「エルフ語LV-」「読書LV10」「魔物知識LV7」「種族知識LV6」2UP 「医療知識LV1」「気候知識LV4」1UP「迷宮知識LV4」「植物知識LV2」1UP「風土知識LV4」1UP「魔法知識LV1」「鉱物知識LV4」1UP NEW「神聖知識LV1」
生産スキル
「掃除LV8」1UP「料理LV3」「細工LV6」2UP「採掘LV3」
装備品
グリモ(インテリジェンスブック?) NEW
魔鉄鋼の硬鎧 NEW
魔鉄鋼の脛当て
魔鉄鋼の小手
硬海月の内服 NEW
黒蜥蜴の皮ブーツ NEW
司書の目録(上)
文豪のローブ
絆のペンダント
総重量 62
称号
「才能を示す者」「ナビさんのお気に入り」「用意周到」「物語の旅人」「シャーロットの弟子」
「本の虫」「古代語の翻訳家」「アールヴ皇国特別文官」「神獣を従える者 (フェンリル)」「異世界渡航者」
NEW「博識」
NEW「知天の司書」
まず、シークレットクエストで転生した「人族【天使】」について。
この種族に転生した時、種族進化時のSPがHP・MP以外のステータスへ均等に割り振られた。
種族特性は「器用貧乏」がそのままに、「昇華」という特性が追加されている。
これは他の種族特性を強化するという効果を持つ。
「器用貧乏」の強化とは何かといえば、スキルの習熟速度が上昇するらしい。
次に種族スキルであるが、「使徒化」はアクティブスキルだ。
このスキルを使用すると背中に半透明な光の羽根が浮かび上がる。
羽根が出ている間は徐々にMPを消費していくのと引き換えに、種族特性に「浮遊」が追加され光・神聖系のスキルに補正が入るという効果だ。
これだけでは上位種族の種族特性としては弱い。
しかし、ここで転生と同時に獲得した称号「知天の司書」が生きてくる。
称号「知天の司書」の効果は知識系スキルの習得に補正が付くというものだ。
そして、種族スキル「使徒化」を使用している間のみ、「知天の司書」にもう一つ効果が追加される。
それは俺の知力を100分の1した数値が知識系スキルのレベルに加算されるのだ。
現在、俺の知力は“450”である。これを100分の1にすると“4.5”だ。
スキルレベルに小数は存在しないので、「知天の司書」の補正値は小数点以下を切り捨てた“4”となる。
つまり、俺の知識スキルは本来のレベルより4高いものとして扱うという事だ。
これにより、間接的に戦闘力の強化に成功した。
各地を廻り様々な本を読んできた俺は、多くの知識スキルを持っている。
そのほぼ全てが4レベルもアップすれば、かなりの強化につながるのだ。
そうほぼである。このスキルの補正でLV10を超えることは無い。
最悪、全ての知識スキルがLV10まで育っていた場合、「知天の司書」の補正は受けられないのである。
とはいえ、そこに辿り着くのは遥か先の事だろう。
それまでは知識スキルが増えた分だけ恩恵を得るのだから、様々な本を読む俺にはメリットしかない。
ただ、ウィスエルが特別強くはないと言った理由も分かる。
デメリットは少ないものの、際立った特徴があるとは言い難い。
聞いた限りでは他の種族が転生した時は、大きく見た目が変わるかド派手な種族スキルや特性が発現しているようだ。
大きなメリットに付随してデメリットが付く事も多いようなので、うらやましいとは思わないが……。
ちなみに司書については、結局上位職に転職する事は無かった。
転生という思わぬ強化があった為に、急ぐ必要が無くなった事が大きい。
本場である知識の国に行けば、良い転職先も見つかるだろう。
そして、戦闘中の装備も一部新しくなっている。
今までインナーとして司書用の服をそのまま使用していたが、しばらく戦闘がメインとなる為しっかりとした戦闘用の服も用意してもらった。
続いて従魔達。
NAME「ハーメル」 ウイングの従魔
種族「忍者ラット ♂」LV72 21UP 種族特性 「隠遁」NEW「中忍」
HP 480 140UP
MP 620 160UP
筋力 32 11UP
耐久力 44(+20) 12UP
俊敏力 104(+21) 33UP
知力 46 18UP
魔法力 80(+25) 26UP
スキル
「危険察知LV10」2UP NEW「危険予知LV2」「泥術LV10」1UP NEW「泥沼術LV1」「隠者LV10」1UP NEW「隠密LV1」「睡眠LV10」「逃走LV6」1UP「迷彩LV6」2UP「遠見LV3」「忍術LV6」3UP「暗殺術LV4」2UP
装備品
忍者の上衣・壱(ネズミ用)
忍者の袴・壱(ネズミ用)
忍者の頭巾・壱(ネズミ用)
月光杖(ネズミ用) NEW
魔鉄鋼の極短刀 NEW
小さな上質わらじ(ネズミ用)
総重量 17
見た目の変化は無いが、種族名がなんちゃって感の強かったNINJAラットから、本職っぽい忍者ラットに変わった。
種族特性も中忍に変わった事で「忍術」スキルへの補正が大きくなり、隠れる動作がスムーズになったと思う。
スキルについてはテイム当初から持っていた「泥術」と「危険察知」それから「隠者」が最大レベルになった。
前者二つは上位スキルが発現しているがスキルレベルが低く、使用頻度も低い為割愛する。
後者の「隠者」については上位スキルが発現する事は無く、称号「隠遁者」を獲得した。
この称号の効果は単純で、身を隠す効果のあるスキル・特性に補正を与えるというものである。
戦闘時は隠れながらサポートするスタイルの為、隠れる系のスキルも多いハーメルはこの称号の恩恵が大きいだろう。
NAME「ヌエ」 ウイングの従魔
種族「ナイトメアクレイン ♀」LV69 19UP 種族特性「飛行」「夜行性」NEW「魔性」
HP 460 120UP
MP 810 190UP
筋力 46 10UP
耐久力 44(+36) 11UP
俊敏力 71 14UP
知力 44 11UP
魔法力 84(+15) 38UP
スキル
「嘴術LV7」「闇魔法LV10」3UP 「迷彩LV7」2UP 「不動心LV3」「遠見LV8」1UP 「咆哮LV2」1UP「指揮LV1」「睡眠LV5」3UP NEW「幻惑LV3」NEW「暗黒魔法LV1」
装備品
漆黒のスカーフ
雪結晶のペンダント
暗光岩アンクレット NEW
総重量 11
ヌエはようやく正統進化とは別の進化先が出てきたので、そちらを選択した。
見た目は一見大きく変わっていないように見えるが、光の加減で青みがかって見えていたのが、赤みがかった黒に変わっている。
その上、翼の裏側が金色の羽毛に変わっていた。
種族特性に追加されている「魔性」は敵から注目を集めやすくなるという特性だ。
「危険察知」のような探知するタイプのスキルに引っ掛かりやすくなるらしい。
これだけだとただの的になってしまうが、進化と同時に覚えたスキル「幻惑」がいい仕事をする。
このスキルはパッシブスキルであり、敵が自分を認識すると視界が揺らぐという効果があるらしい。
ラビンスの総合ギルドにいたダナンディーさんに模擬戦形式でヌエを見てもらったが、ヌエを中心に陽炎の如くユラユラと揺らめいて見えるそうだ。
戦闘中にヌエがチラチラ視界に入るだけでも、精神的な負担になるだろうと言われた。
それとハーメルにも言える事だが、種族特性が闇っぽいのに俺が「使徒化」しても拒否反応を示さなかった。
ただし、「忍者」「魔性」の特性や「暗殺術」「闇魔法」等のスキルが無効化されたり弱体化する。
「使徒化」の使用は慎重に考えなければならないだろう。
設定メモ
「‟種族”【天使】」に転生した場合は、元々の種族特性はそのままに「昇華」が追加されます。
達成した試練によって付随する称号が変わり、強化されるステータスやスキルが変わるイメージです。
他の上位種族は1度転生すると再度転生は出来ませんが、この種族は1度だけ他の上位種族に転生できます。




