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いきなり音楽教室  作者: marron
3-18歳(私)編
98/200

23、ピアノの試験



年に2回、ピアノの試験がある。

ピアノ科の人は、課題曲が決まっている。

ピアノが副科の人は、課題曲がだいたい決まっている。

だいたいというのは、1曲だけが決まっているのではなく、例えばショパンのワルツの中からどれか、とかそういう感じで決まっている。


とにかく、私は課題曲集の中から一番簡単な曲を先生に選んでもらって、それを弾いた。


一応、一曲全部練習はしておくけれど、長いので試験で全部弾くことはない。

「はい、そこまで」の合図は、ホテルのフロントにあるベルみたいなヤツで、チン♪と鳴る。



2年生の前期の試験で、私はバッハのインベンションを弾いた。

数分弾いたところで、先生の手が上がったので

『そろそろチンが鳴るな』

と、思ったのになかなかチンは聞こえてこない。

見ると、先生の手は、チンの上を行ったり来たりして、私の弾くピアノに指揮をしていた。

そんなに、聞くに堪えないピアノを弾いたのだろうか・・・



また、3年の前期の試験ではショパンのワルツを弾いた。

ピアノが弾ける人から見れば、なんだ、音高の試験と言っても簡単だなと思うかもしれないけれど、副科はそんなもんです。ハイ。


ところが、その「そんなもん」すらまともに弾けない私。

ワルツというのは3拍子のことではあるが・・・気が付くと、手がもつれて、4拍子になっていた。

ショパンさん、ごめんなさい。

ほぼ、ジャズのようなワルツ風4拍子をご披露して、その試験は終わったのだった。



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