3、声の高さと背の高さ
声楽には声の高さ、つまり声種というものがある。
男声は下からバス、バリトン、テノール、(カウンターテノール)
女声は下からアルト、メゾソプラノ、ソプラノ
というのを知っている人は多いはず。
細かく分けるともっとあるけれど、とりあえずこれが基本。
ところで、その声の種類は背の高さとわりと関係が深い。
(コントラバスなど)大きな楽器は音が低くて、(バイオリンなど)小さな楽器は音が高いように、背が高い人は声が低くて、背が低い人は声が高い。
それというのも、声帯の大きさが違うから。
まあ、時々背が低くても声も低い人もいるのだけど、たいていの場合は、背の低い人は高い声しか出ない。
モーツアルトのオペラで「魔笛」というのがあって、その中に“夜の女王”という役がある。
ハイソプラノの役である。
ハイソプラノというのは、ソプラノの上、ということで、非常に高い声がでる。(ちなみに、普通の声は出ない人が多い。ピアノの真ん中のドすら出せない。アニメの声優さんはハイソプラノの人が多い)
それくらい高い声を出すだけあって、ハイソプラノの人は小さい。
その小さな人が、“夜の女王”を歌う。
威厳のある“夜の女王”が登場すると、歌っているのはチンマイおねーちゃんだったりする。
そのため、夜の女王はなるべくゴンドラなどに乗って登場して、小ささを見せない演出がなされる。
実に涙ぐましい。
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