表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
人人人皿毒  作者: 禍影
4日目-1

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

60/95

59

 一番先頭に立ち、後の二人を連れ従える男は俺もよく知っている人物。

 いくら頑丈とは言え、二日で傷がいえることは無いらしく今も頭に包帯を巻いた姿。

 俺は綾崎らより一歩前に出ると、大声で包帯男――神月に呼び掛けた。

「昨日は随分と殺戮を楽しんだみてえだな。おかげで施設中に死臭が漂ってて最悪の気分だったよ」

「それは申し訳ないことをした。深く謝罪をさせてもらうよ」

 言葉とは裏腹に、まったく悪びれた様子はない。そもそも謝罪をする気もないらしく、頭を下げることなく億劫そうに欠伸している。

 その態度に苛立ちを覚え、自然と拳に力が入る。だが、俺が動くよりも先に南方が口を開いた。

「そこの包帯男。こんな野蛮人に謝る暇があったら、まずは僕に土下座をして許しを請うべきなんじゃないか。まさか昨日君が僕にしたことを忘れたわけじゃないよな。君のせいで僕は左腕を自由に動かせなくなったんだよ」

 依然全く反省の色を見せずに、神月は形だけの謝罪を口にする。

「ああ、それについては申し訳ないと思ってるよ。てっきり南方君は『毒草』だと思っていたからね。皆殺しの対象に含んでしまっていた。次からはこんなミスがないよう気お――」

「本気で謝る気があるなら、土下座して許しを請え。そんなふざけた謝罪をされてもこちらとしては苛立ちが募るばかりだ」

 神月の謝罪を遮って、土下座を強要する南方。

 そんな彼の対応をするのが面倒になったのか、神月は小さな声で「やれ」と後ろの二人に『命令』した。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ