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『天候の激変』

 翌朝の早朝、目覚めてから出立の準備をしていたオフェーリアだが、部屋の内側に張った結界に響く干渉にドアに向かった。


「はい、あら?」


 結界を外しドアを開けると昨夜食事を共にした男が立っていた。


「おはようございます。

 何かあったの?」


 朝の挨拶の途中で男の硬い表情に気づいた。


「外を見ていないのか」


 一瞬部屋の中に入りかけた男だったが思いとどまったようだ。


「下に降りた方が早い。来てくれ」


 オフェーリアは素直に従って、早足の男に続いて小走りで後に付いた。

 階段を駆け降りて正面の両開きの扉に向き直ると数少ない宿泊客が扉の前に屯っていた。


「すみません、ちょっと退いてもらえますか」


 宿泊客たちに否やはない。

 そして彼らはそそくさと食堂の奥に向かい、陣取った。


「今朝起きたら、こうなっていた」


 勿体ぶった言い方のあと開かれた扉からは、前夜までとは打って変わった景色が広がっている。


「……何、これ」



 確かに昨夜は寒かった。

 オフェーリアも結界内で一晩中魔導ストーブをつけていたほどだ。

 だがそれでも目の前の光景に目を疑った。


「……雪?」


 吹雪とその結果である、おそらく50cm近く積もっている雪。

 たった数時間前は何もなく星空すら見えていたはずの景色が今は白一色で通りの向こうの建物すら見えない。


「この様子じゃ、今日の出立は無理だ」


「そうね。もう1日お世話になるわ」


 さすがのオフェーリアもこの吹雪の中飛び出していくほど無謀ではない。

 もう一泊分の宿泊費を支払い部屋にもどっていく。


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