『竜のためのスープ』
ボウルにポーションを3本追加で注いで、オフェーリアは結界を張り始めた。
御者2人が竜につきっきりなので鞍などの片付けは職員が行なっている。
オフェーリアは大急ぎで結界石を配置し結界を張り終わった。
「昨日までは甘やかしては良くないと思っていたけど、そんなこと言ってられないわね。
まとめてここに出すからいいように敷いてあげて」
そう言って異空間収納から飛び出るように取り出したのは大量の藁だ。
本来体調が良ければ地面にそのまま寝ていても良いが今は低体温気味なのだ。少しの冷えも辛いだろう。
「あとは身体の内側から温めることね。
竜くんはスープとか飲むのかしら?」
「病気の竜にごった煮みたいなものを食わしたことがあるが、温いスープみたいなもんだった」
「よし!
食べさせたらダメなものとかある?」
「いや、こいつらは元々雑食だから、草でも何でも大丈夫だ」
「じゃあチキンスープをベースにキャベツやじゃがいもの入ったものにしましょう。
ねぇ玉ねぎは大丈夫?」
「ああ、おやつ代わりに生でバリバリ食うぞ」
「竜くん、待ってて!
美味しいの作るからね」
それからのオフェーリアは素早い包丁捌きで野菜を刻み、鶏ガラでとって保管していたスープを取り出した。
特大の寸胴鍋で3つ、野菜を投入して強火でグラグラ煮る。
「味付けは塩で薄めでいい?
それとも塩分を摂った方がいいのかしら」
御者が言うにはしっかりと味がついている方が良いそうだ。
オフェーリアは人が食べる場合の少し濃いめの味付けにして、今度は特大の金盥に盛り付けて竜の前に出した。
「ちょっと熱いかな。
でも君は風竜よりの飛竜だから猫舌(?)じゃないよね?
火傷しない程度でなるべく熱いのを食べたら、身体が暖まるよ」
竜は涙目でオフェーリアを見ていた。




