『提案』
「ここのギルドはあの火竜をどうしたいの?」
オフェーリアは主にふたつの手段を思い浮かべていた。
それはグムリが解体してパーツごとに売るか、丸ごとオークションにかけるかだ。
バラしたパーツをオークションに、という手もあるがおそらくオークションにかけた方が儲かるだろう。
「わからん!
俺としては解体を任せて欲しいのだがな」
目の前にぶら下げられた財宝を掻っ攫われそうになっている。
グムリは見るからに元気がない。
「とりあえずギルドに行こうか」
「えーっと、ギルド長とグムリ。
提案があるのだけど聞いてくれるかしら」
ギルド長は真顔で、グムリは今にも倒れそうな顔色で頷いた。
「まずひとつ目、あなたたちがどのような査定をして買い取り価格を決めようとしているかは知らないけれど、いくらか手付けとしての金額は先にもらうけど、オークションなり何なりして先方からの買い取り価格の5〜6割をこちらにいただくというプランと」
ここでオフェーリアは2人の顔を睨め付けるように見た。
「【ツブネラアロン】と引き換えなら、アレは差し上げます」
「なっ、なっ、なっ」
グムリは今度は茹で蛸のように真っ赤になり、言葉を発しようとしているが、うまく口が回らないらしい。
「それは本当ですか?
一体どういう了見なのでしょう?」
いち早く立ち直ったギルド長が質問してくる。
「私は元々この【ツブネラアロン】を探しているの。
この間の依頼も【ツブネラアロン】の情報を持っているかもしれない人物を探すためのものよ。
この花は季節性のもので、私が必要としている花粉が採取できる期間は限られているのよ」
その話を聞いていたグムリはようやく動けるようになると頷いて、一目散に駆け出していった。




