『新たな護衛』
2人には先に弁当を渡し、暫し今日の予定を聞く。
もう気安くなった2人はオフェーリアに地図を見せて昼食の休憩地に予定している場所と今夜の宿であるハビソン村を示してくれた。
今のところ予定通りに進んで来ているが、天候などの突発事項で臨機応変に対応することは最初に言われていることだ。
オフェーリアは地図上に点在する、所謂中継地と言われるところを見ていた。
「フェリアちゃん、早いなぁ」
馴染みの護衛の5人はすぐにやって来た。
オフェーリアは手早く弁当を渡し、その量の適正な値段の銅貨を受け取った。
……こんなことにあと10日以上も気を遣うのかと憂鬱になった。
「すまない、遅れた」
「いや、俺たちが早く来すぎていたんだ。
あんたらがここから合流する護衛か?」
停留所のある広場に続く路地から出てきた2人は馬車の前のオフェーリアたちを見て、慌てて駆け寄ってきた。
「そうだ。
俺はメビチ、こいつはローニンだ」
メビチは牛頭の獣人、ローニンは山犬だろうか。
2人と御者が挨拶し、ギルドの依頼票を提示するとすぐに護衛に繰り込まれた。
「ねえ、どうしてここから護衛が増えるの?」
素朴な疑問を助手の少年にぶつけてみると思いも寄らない答えが返ってきた。
「ハズレで希望する人数が集まらなかったのもあるんですが、ここから先は所謂難所なんです。
地形も厳しいのですが出没する魔獣も強いし、盗賊も出るんです」
ありがちな危機のオンパレードである。
「そんなところに限って、と言うかこんなところだからか、今夜の宿がある村を過ぎると野営が続くんですよ。
だから護衛を増やしたんですが、欲を言えばもう2〜3人欲しいですね」
どうやら要注意のようである。




