『オフェーリアの立ち位置』
ダイアナの突然の訪問により、急遽宰相との話し合いが持たれた。
彼女の立腹のほどは想像以上で、宰相はタジタジだ。
オフェーリアが必死に抑えているが、今にも飛び出して王都を更地に変えかねない。
「宰相閣下、私はダイアナ様が仰るように今すぐこの国から出ていくつもりはありません」
「フェリア?!」
「ただもうこの国の者との婚姻はないということをご了承下さい。
……この大陸は素材の宝庫ですわ。なのでしばらくはこちらで採取したいと思ってますの」
フェリアのその言葉に慌てたのは宰相の方だ。
彼はどうにか反意させようと言葉を重ねるが、ダイアナの指摘にぐうの音も出なくなった。
「舞踏会での一件、魔導具で一部始終を視ておりました。
さらにそれを映像を保存する魔導具を使って録画してありますので、何ならお持ちしますが、如何でしょう?」
宰相もあの場であった愚か者たちの行為や言葉を聞き及んでいる。
これ以上の恥の上塗りは避けたいところだ。
「いえ、それには及びません」
ルバングル王国宰相と魔法族との第一回会談は宰相側の完敗だった。
「宰相閣下、この国の医学者を紹介していただきたいのですが」
「医学者、ですか?」
「はい、そういう存在がいないのなら医師でも結構です。
ただ人体に詳しい人物をお願いします」
この大陸では治癒魔法も皆無に近く、回復薬はあるが魔法薬であるポーションとくらべるとその回復率は格段に低い。
なのでこの国(大陸)の医術は発達していると言ってよい。
オフェーリアは例の件、魔力器官についての話をするつもりでいる。




