『ダイアナの真骨頂』
「デザインは地味でもなく派手でもなく……でもリボンやフリルは抑えめにしましょう。
レースはふんだんに使うわ。
そうね、レースも同色に染めようかしら」
手元のデザイン帳にサラサラとペンを滑らせていく。
「あちらのスカートのデザインはどう?
ウエストで絞って、裾が広がっているのかしら?」
オフェーリアは一瞬考えてみた。
今まで夜会などに参加したことはないが、王宮に呼ばれた時に会った貴婦人たちやドーソンたちが着ている服はこちらのものたちとあまり変わらないように感じられる。
ダイアナにそう伝えるとさらにデザイン画を描き始めた。
「アラクネ絹で織ったシフォンとレース、スカートはたっぷりと布を重ねるわ。
お袖にはレースを使って……」
ダイアナはすでにゾーンに入っているようだ。
おそらく、黙って帰ると恐ろしいことになるような気がするので少し待つことにする。
オフェーリアはアイテムバッグから植物全集を取り出し読み始めた。
これは東亜大陸全体を網羅したもので、冒険者ギルド推奨の本屋でいの一番に購入したものの中の一冊だ。
ぴったりと身体にそうボディス。
襟ぐりはそれほど深くなく、レースを使ったクィーンカラー(いわゆるエリザベスカラー)で豪華さを出す。
首元は最高級の魔宝石を使った首飾りで飾ることにする。
靴も表面は共布を使い、刺繍と宝石で飾るつもりだ。
「あ〜ん、もっと時間が欲しいわ!
そうだわ!結婚式のドレスは任せなさいね!!」
「ダイアナ……
まだ相手も決まっていないのに早過ぎますよ。
どちらと結婚するのかわかりませんが、式の規模も格も変わるので今からでは早すぎると思いますよ」
オフェーリアはそう言いながら、そもそも結婚式など挙げるのだろうかと思案した。




