『王都到着』
その後何事もなく、3日後に王都に到着したオフェーリアは、まずは宮殿の隣にある迎賓館で旅の疲れ?を癒すことになった。
「第3騎士団の皆さん、団長さん、どうもありがとうございました」
「いえ、我らの方こそお世話になりました。
いただいたこちらをサンプルとして騎士団本部に提出し、検討させていただきます」
オフェーリアは先日使用した結界石10個を団長に渡していた。
恒久的に使えるものではないが、あの時のような危険な状況で使用するようにと思ったのだ。
「魔石の色が変わったら絶対に使わないで下さい。
最悪就寝中に結界が解けて、寝込みを襲われることになります」
「キャンベルの事と言い、どうお礼をすれば良いのか……」
「怪我人がいて、その方を癒す力が私にはある。
助けるのは当然でしょう?」
キャンベルと呼ばれた怪我をした騎士と、その彼に寄り添う、ポーションを口移しで飲ませた彼はパートナーなのだと言う。
オフェーリアと目があった小柄な彼が深く礼をして謝意を示していた。
迎賓館に入ったオフェーリアは、国王との対面は明日になると告げられた。
そこで婚家となるヴァサブラル公爵との顔合わせもあるようだ。
「今日はお疲れでしょうから、ゆっくりお寛ぎ下さい」
疲れているのはそう言ったドーソンだろう。
最低限の引き継ぎをすると、その場を迎賓館の女官に任せて、そそくさと下がっていった。
「私も今日は早く寝みます。
軽めの夕餉のあと、入浴と着替えの介添えを済ませたら、あなたたちも下がってよいですよ」
大海に隔てられた隣の大陸から、どんな蛮族がやって来るのかと戦々恐々としていた女官たちは、目の前の小柄な淑女の、文句のつけようのない所作に心から安堵していた。




