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1話 王女様と妹プレイ

「それで、クリス。クレハさんとのイチャイチャ同居生活は楽しいですか?」


「い、イチャイチャ同居生活なんて送っていません。ルシア陛下」


 ルシアのきれいな赤い瞳に睨まれ、俺は冷や汗をかきながら、そう弁明する。


 今、俺と女王陛下――かつての宮廷魔導師団団長、第三王女のルシアと宮廷の一室で話し込んでいた。


 ルシアの国王即位後、俺は宮廷魔導師団の団長として彼女を支える立場になった。

 だから、こうして二人で話す機会もあるのだが――。


「へ、陛下……若い男と部屋で二人きりというのはまずいのではないでしょうか?」


「あら、クリスも男の人だったんですね」


「俺は普通に男ですよ。それに服も……」

 

 ルシアは寝巻きのネグリジェ姿だった。形の良い胸がはだけていて、目のやり場に困る。

 赤い美しい髪がその胸元にかかっていて、扇情的だった。


 17歳ではあっても、ルシアはもう大人の女性といってもいい。それなのに、俺と夜中に同じ部屋にいるのはまずい気がする。


 ルシアはくすっと笑う。


「大丈夫。私とクリスがこの部屋にいるのは、信頼できるメイドしか知りませんから」


「そ、そういう問題でしょうか?」


「変な噂を立てられる心配はありませんよ。まあ、私としては噂が立てられたなら、それを事実としてしまいたいところなのですが」


 俺はうろたえ、自分の頬が熱くなるのを感じた。

 ルシアは俺に好意を持ってくれている。ただ、俺にはクレハがいて、彼女を一番大事にすると言ってしまった。


 ルシアはからかうような笑みを浮かべていた。


「冗談です。でも、二人きりのときは『陛下』はやめてください。名前で呼んでくれる約束だったでしょう?」


「いえ、ですが……」


「ク、リ、ス?」


「わかりました、ルシア様」


「よろしい。できれば、呼び捨てで、敬語なしがいいんですけれどね」


「それは女王陛下には恐れ多くてできないですね……」


「私もクリスの妹に生まれたかったです」


「え?」


「そうしたら、クリスに普通に話しかけてもらえて、いっぱい甘やかしてもらえたのになあ、って」


 媚びるようにルシアが俺を上目遣いに見る。


「ルシア様が王女として、今は女王として務めを果たしてくれているおかげで、俺も他の国民も安心して生きていられるんです」


「わかっています。でも、そういうことじゃないんです。これは私一人の勝手な想い。私がクリスの義妹だったら、クリスの恋人になれたかなあなんて、思うんです」


「え、えっと……」


「ねえ、クリス。私を妹だと思ってみてくれませんか?」


 ルシアは顔を赤くして、そんなことを口走った。


「い、妹!?」


「はい。それぐらい、甘えてもいいでしょう?」


「で、でも……」


「恋人のフリをするわけじゃないですし、クレハさんへの浮気にもなりませんから。……ね、クリスお兄ちゃん?」


「く、クレハは俺のことを『お兄ちゃん』とは呼びませんよ?」


 そう言うと、ルシアは頬を膨らませた。


「わかっています。クレハと同じだったら、意味がないですから。それに……今、他の女の子の話を出さないでください」


「それはヤキモチを焼いているってことでしょうか?」


「わかっているなら、口に出さないでください! わ、私はクリス……クリスお兄ちゃんのことが好きなんですから」


 そう言われると、罪悪感が湧いてくる。ルシア(とソフィア)は俺のことを好きだと言ってくれた。

 結局、俺がクレハを選んだから、二人を振った形になる。


 ルシアがぎゅっと俺の服の袖をつまむ。


「今だけはクリスは……私だけのお兄ちゃんなんですから」





<あとがき>


第二部書くことにしました!


面白かった方、ルシアが可愛かった方は


・↓の☆☆☆☆☆評価ボタン


での応援、よろしくお願いします!


また、本作と雰囲気の近い『追放された万能魔法剣士は、皇女殿下の』コミカライズ1巻がKindle Unlimitedで読み放題です。


そちらも14歳の皇女様とのイチャイチャ同居生活があるので、お楽しみいただければ嬉しいです!


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