表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
35/37

おまけ わたしを大事にしてくださいね?

 すべての戦いが終わった後、俺とクレハは王都の家に戻った。

 マーロウ男爵邸……というほどの豪華な屋敷ではないし、こじんまりとしているけれど、やっぱり家は居心地が良い。


 この後も女王となったルシアのためにいろいろ働くわけだけれど、今日は一日休みなので、のんびりできる。

 

 ということで、朝から小さな風呂場の浴槽に湯を張り、朝風呂を楽しむことにした。

 湯船に浸かって鼻歌を歌っていると、風呂場の扉が開いた。


 ぎょっとする俺を、小柄なクレハが楽しそうに見つめていた。

 バスタオル一枚しか羽織っていない。ほとんど裸だ。


「クリス義兄さんと一緒のお風呂に入りに来ました♪」


「え、ええ!?」


「お背中お流ししますね」


「い、いや、それはまずいんじゃ……」


「ここはわたしたちの家ですから、ルシア陛下にもソフィアさんにも邪魔されないですよ。だから、わたしにどんなエッチなことをしても平気です」


「そんなことしないよ……」


「本当に?」


 クレハはバスタオルを静かに脱いだ。

 そのきれいで華奢な裸の体が、俺の目にさらされる。


 俺が思わず見てしまうと、クレハは顔を赤くして、手で胸を隠した。


「に、義兄さん相手でも……恥ずかしいですから、あまり見ないでください」


「ご、ごめん」


「でも……義兄さんがわたしに興味があるのは嬉しいです」


 クレハはくすっと笑う。クレハは静かに湯で体を流した。

 そして、何も言わずに、俺と一緒の湯船に入る。


 大浴場とは違って、小さな湯船だから、クレハと俺と密着する形になる。俺に背を向ける形で、クレハの……14歳の美少女の身体が俺の目の前にあった。


 まだ風呂に入ったばかりなのに、クレハの肌は真っ赤だった。恥ずかしがっているのだと思う。

 クレハは小声でささやく。


「いま、義兄さんがわたしにエッチなことをしようとしたら、拒めませんね?」


「しないよ!」


「それはそれで不満です……。なら、義兄さん、わたしを後ろからぎゅっとしてください」


「え?」


「妹のお願いを少しぐらい、許してくれてもいいじゃないですか」


 甘えるようにそう言われて、俺はためらいながらも、クレハを背後から抱きしめた。


「ひゃっ」


 クレハが恥ずかしそうな悲鳴を上げる。


「へ、変な声を出さないでよ……」


「び、びっくりしちゃって。……ねえ、義兄さん。これでも、本当にエッチなことをしないなんて、言えます?」


 たしかにクレハは可愛い女の子で……もう身体つきも十分に大人の女性だった。

 でも。


「言えるよ。俺はクレハが大事だからね」


 クレハはどきっとした様子で顔を赤くした。

 そして、微笑む。


「ありがとうございます。ルシア陛下より、ソフィアさんより、わたしのことを大事にしてくれるんですよね」


 俺が答える前に、クレハがこちらを振り向く。

 そして、その小さな唇が俺の唇に重ねられていた。


「わたしのこと、ずっと大事にしてくださいね。クリス義兄さん?」



おまけでした! 続きを書くかも!


銀髪美少女のクラスメイトと小悪魔な幼馴染を一緒の家に住まわせて、お風呂もキスもしてしまうラブコメ『クールな女神様と一緒に住んだら、甘やかしすぎてポンコツにしてしまった件について』①巻が2022/8/1発売です(予約できます)! 素敵なカバーは↓にあります! 

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ