表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
<R15>15歳未満の方は移動してください。
この作品には 〔残酷描写〕が含まれています。

とある一つの物語

作者: euch nicht
掲載日:2020/02/07

 死ぬ、死ぬって何だろうか。

 殺す、殺すって何だろうか。

 死とは何か。生とは何か。

 他人はどう思うのだろうか。俺は、死ぬというのは……。



「うわ、あいつまた来たよ」

「キモっ、何でここに来るんだよ」

「来なければいいのに」

「邪魔だよね」


 いつも通りの言葉。俺はそれを無視する。


「出たよ、シカト。バカにしてんのか?」


 俺は無視する。


「おい、あいつに声かけるとか、馬鹿じゃねぇの?バイ菌移ったんじゃね?お前絶対近寄るなよ」


 何時もの事だ。


「うわっ、キモイキモイキモイ!こっちくんな!」


 俺の周りではじまる鬼ごっこ。

 予鈴が鳴る。


「はーい、授業始めるわよ。席につきなさい。日直さん号令」

「起立、礼」


 何時も通りの日常がはじまる。

 そして、終業のチャイムが鳴り……地獄が始まる。


「おい、豚肉、お前いい加減に死ねよ」


 もちろん俺は答えない。

 先生はこの場にいない。

 止めるものなど誰一人としていない。

 いるわけがない。

 皆が俺を嫌ってるから。

 今日は何時もより度が過ぎていた。


「ほら、今なら自殺すれば許してやるよ」


 そう言って、カッターを抜身で投げられる。

 カッターの刃で俺の手は切れる。

 血が出る。

 俺は何かが吹っ切れた。


「自殺すれば、許してくれるの?……ふーん」


 俺は、血が流れるのを見ながら、カッターを手に取る。

 カッターが血塗れになる。

 周囲は俺の血を見てギャーギャー騒いでいる。

 俺は自然と笑みが溢れる。


「ちょうどいい機会かもね」


 俺は誰に言うでもなく呟くと。


「うわぁ!こいつ、自分で喉を切り裂きやがった!」

「流石にヤバイって!先生呼んでこい!」


 そこには阿鼻叫喚の地獄絵図が完成した。

 俺は笑いが堪えられず、笑おうとした。

 が、喉から血が出るだけで、音がしない。

 身体は壊れていたのだろう。

 痛みも何も感じない。


(ざまぁ……)


 俺はそこで意識が途切れた。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ