本当に望んだ答えは SIDE : 紅羽
これからも、投稿期間が少し空くと思います。
時を同じく紅羽は、真也のもとを走り去ってから知らぬ道を盲目と歩き、しかしなるべく真也の家からは反対方向の道を選んで歩いていた。
もう、涙腺から絞り出せる涙ももうなく、普段ならありえないことながら、充血した眼や腫らした瞼に一切の気を回すことなくむせび泣きながら気のすむまで進んだ。
どれくらいの時間が経っただろうか。
すると、今まで入ってこなかった景色がだんだんと視界へとおさまっていく。
ハッとして、あたりをひとしきり見回す。
途端、土地勘の悪さから不安を覚える。が、一度落ち着いて制服スカートのポケットからスマホを取り出すと、GPS機能を使って今自分がいる場所を確認した。
千堂君の家から近くのショッピングモールは遠く、その先にある国道を横断し、さらに入り組んだ住宅街に来ていることが分かった。
目が潤んでいて視界が悪かったのに加え、先のやり取り以外をふさぎ込んでいたために気が付かなかった。
私は、恐ろしさを感じると同時に安堵した。
少し…ずつ、落ち着きを取り戻してきたと、思う。
ただ、まだ気を抜くとすぐに涙腺が崩壊して…進む足が止まってしまう。
でも、今は何とか持ちこたえられている。
一旦、このまま気分を落ち着かせるためにも水分を取ることにした。
ちょうど、これから通るシャッターのしまった店先にあったのでそこに向かった。
余計な事は考えず、今は自分が飲みたいものを素直に選ぼう。
ダイエットの事は…今はいい。考えないようにする。
ガタンッ、落ちてきた温かいココアを取って、適当に落ち着いて飲むことができる場所を探した。
数分か、スマホの案内通りに歩いて遊具のない小さな公園を見つけた。
ベンチに腰掛けて、深くため息をつく。
そして、少し寒いと感じた。
缶の飲み物を温かいものにしたのもこのためだ。
いや、実際は肌寒い程度なのだけど、この季節であっても夜は寒いのだと改めて知った。
…昨日まではどうだっただろうか。
バイトに精を出すでもなく、学校から家に帰れば、お世辞にもおいしいとは言えないけれど晩御飯が出てくる。なにより、家はあたたかかった。
…いけない。また、涙がこぼれだしてきてしまった。
少し思い出しただけで、少し距離が離れただけでこの様だ。
ふと、千堂君に拾ってもらった夜の私に今私を重ねた。
あの時もそうだった。
いけない。…まだ追い出されたわけじゃない。現状は、ただ私の我が儘で居ずらいだけ。
居場所を失ったんじゃない。あっても、私にはそこにいる資格がなかっただけ。
一度通してしまった我が儘を貫き通すためにも、私は私のやり方で居場所を得たい。
制服が汚れてしまうのを気にも留めないで片手で涙を拭った。
…ただ、その時が来た時すでに居場所がなくなっていたとしても文句は言えない。
だから、千堂君にはそれまで待っててなんて言わない。
…私はやる。
その結果が今と変わらなくても、変わる必要があるのなら、やるしかない。私だけの方法で。
千堂君、ごめんなさい。
今の私は、「あなたにはふさわしくない」
今度は小さく息を吐いて顔を上げた。
どうでしょうか?
感想,アドバイス等ありましたら、よろしくお願いします。




