思い
学校の校舎裏、ここは、何度か来たことがある。
一つは、中学校時代に受けたいじめの時。
二つは、江口君に呼び出された時。
三つは、゛さくら゛さんに告白して、振られた時。
そして、古賀さんに思いを伝える今。
フフッ、
思いを伝えると言っても、まだ、゛思い゛なんて呼べるものは、曖昧なものというか、歪と言うか。
詰まる所、話す内容なんて一言も決めてない。
だけど、それがなんだ。
だったらなんだ。
何だっていうんだ。
僕は、伝える。
傲慢でも、強欲でも、強情でも、
後悔するよりはましだ。
僕は、伝える。
どんな結果になってもいい、事はないけど。
知っていて欲しい。
ただ、伝えたい。共有したい。知っておきたい。それだけ。
だから、もう、言ってしまおう。
まとまっていなくてもいい。
今は、ここには、僕たち以外、誰もいないから。
スゥーハアー
自然と落ち着いている。
緊張に、負けないものがある。
「……古賀さん」
「…えと、…なに、かな…」
「古賀さんは、……」
「古賀さんは?」
丁度いい言葉が見つからない。
言いたいモヤモヤは、たくさんあるのに。
とにかく伝えるということは、
思っていたよりも難しい。
フッ、
古賀さんしか出てこない。
何でもいいから話したい。
伝えたい。
本当に、何でもいいから。
都合よくは出てこないとしても、
……何かないかな。
「あ、」
間抜けな声が漏れた。
直感的に、衝動的に、本能的に、
みつけた。
これだ。
これしかない。
そう思うと、すぐに口が動いた。
深く考えるよりも先に。
「古賀さん、僕と、結婚してください。」
この言葉に、言い淀むことはなかった。
どうでしょうか?
感想,アドバイス等ありましたら、よろしくお願いいたします。




