ここにいる資格
※古賀さん視点
千堂君は、この頃おかしい。…というか、何と言ってしまえばいいのか。
千堂君は、何かを伝えようとしてくれている。
だけど、なぜかいつも、ごにょごにょと口を動かしては、「なんでもないごめん。」としか聞こえない。
私は、考える。
千堂君とこんな風に、間ができてしまったのはあの日。お母さんの誕生日会でのお父さんの告白をしていた時から。
普段、聞いた事もないような低い声を出して、普段、見たこともないような静かな怒りが顔に表れていた。
当然、驚いてしまった。
告白の内容よりも。
私は、考える。
あの怒りは、人として、倫理的考えてきたものか、それとも、相手が私だからか。
もっとも、千堂君が家族として見てくれているのは知っている。いや、気づいてる。
だから、両方なんだろうなぁ…と、どこか寂しい気持ちの私がいる。
私の言っているこれは、わがままだ。
と、解ってしまう。
もう、自分の置かれている状況が分からない子供じゃないから。
私は、考える。
このわだかまりは何だと。
どうして私は、寂しく思うのか。
どうして私は、家族として見て貰えるのか。
どうして私は、こんなにも千堂君ばかりを気にするのか。
どうして私は、こんなにも千堂君に返しきれない恩を作るのか。
どうして私は、――――――――
今、分かる気がした。
全部じゃなくても、千堂君が、教えてくれる気がした。
自分で見つけられない理由が、わからないまま。
今の私は、答えだけを求めている気がした。
それだけで、無性に千堂君に謝りたくなった。
今まで感謝したいことはたくさんあったのに。
謝罪が一番に来てしまう。
でも私は、千堂君は、それを望んでいないのは知っていて、謝ったところで、何が何だかわからないってのも分かる。
何も解決しない。
気がするのではなく、必然的に。
逃げてきた、頼ってばかりだった私には分かる。
この場所と言えば、アレしかない。
校舎裏で二人きり。
ああ、嬉しいな。だけど、嬉しいのに、嬉しいのに、変な緊張を覚える。
私は、弱いなあ。
それを今知った。
それを、家族が私を置いていった日に知った。
お父さんの事情を知った日に、再び思った。
私は弱い。
だから、やさしくて、強い、千堂君の手を取る。
本当は、そんな資格なんてないのに。
頼る事しかできない。
教えてもらう事しかできない。
自分から、聞きに行くこともできない。
私の仮面は、傷だらけの穴だらけ。
いつもの私は、虚勢も虚勢。
私は、都合のいい女。
カッコ悪くて、惨め。
こんな私には、ここにいる資格はない。
こんな私は嫌だ。
大っ嫌いだ。
変わりたい。
どうやって?
わかんない。
知りたい。
私の力で。
私の、力で。
変わって、逆転、したい。
私は、強くなりたい。
私は、千堂君に返しきれない恩を返したい。
どうでしょうか?
感想,アドバイス等ありましたら、よろしくお願いいたします。
毎日投稿できなくてすんませんでした。orz




