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振られたその日から逆転するラブコメ  作者: スクールストライカー
変化する好きの形
40/59

過去と繋がる

できれば、ブックマーク宜しくお願いします!



 「・・・どうして」

 「・・・・・・」




 僕の問いに、父さんは答えない。




 「・・・俺は、銀行員をやっていた。」



 無視、ではなさそうだ。

 いったん冷静になろう。



 もう少し、聞く。父さんの表情や゛事業゛,゛銀行員゛という言葉でハッとしたからだ。


 「・・・紅羽ちゃんの親父さんの会社は…お世辞にも業績がいいとは言えなかった。・・・そして、当時銀行員俺は、親父さんの会社に飛ばされた。」


 父さんとは、この手の会話はしたことがなかった。

 仕事を変えていたことも。だから、以前どこに勤めていたのかも知らなかった。

 

 だけど、動揺も驚愕も薄い。

 今僕が知りたいのは゛何故゛なのかの、理由だけ。

 

 「経営状態を、向上させるためだ…。」


 心臓のドキドキが止まらない。

 体から出る音がうるさくてしょうがない。


 「初めのうち俺は、無駄が多いだとか、サービスをもっと削ろうだとか銀行員らしいことをしていたんだが……親父さんは、頑固でな…全く聞く耳も持ってくれなかったんだよ。…」





 頑固…あの力強い字なら想像できなくもない。






 「・・・ただ、俺も会社の一員として働いて気付かされた。」





 過去を語る父さんは、どこか懐かしそうに薄っすら嬉しそうにな表情をしている。




 「親父さんの会社は、古くからある会社だ。そして、…俺の勤めていた銀行ともそこそこ縁があったことから、贔屓にされていたんだと思う。…経営は、ギリギリで、本当にきつい仕事だった。…ただ、俺の銀行も諦めてはいなかったから、最後まで努力はしたんだけど……だけど、俺は親父さんの意見を尊重した。」


 落ち込んでいた父さんの目が、キリッとなる。




 「本当は、未来のある会社だったのだけど……最後までサービスの過剰で倒れてしまった。……俺が止める役目だったんだけどな…。古賀さんの誇りは眩しかった。……」




 目に涙をため込んでいるのがわかる。

 だが、ここにいる全員が感情移入しているのは、それぞれの顔を見れば明らかだった。




 「・・・それから、会社はどんどん落ち込んで、……個人の借金まで抱えるようになった。」




 話しが繋がった。




 あの日、帰る家が無くなった古賀さん。

 差し押さえられた家とともに家族は、消えてしまった。


 僕と出会ったのは何の巡り合わせか、偶然にも歩いていた僕は古賀さんを家に招いた。

 これが、後日談。



 「結果は…紅羽ちゃんが体感している通り…さ。家族(紅羽ちゃん)には内緒で家…財産の差し押さえを了承し、その後の事も聞かされた…。」



 ゛その後の事゛とは、つまるところ、夜逃げの事だろう。



 「・・・紅羽ちゃんの事も聞かされたよ。…ただ、何も要求はされていないけれど…。」



 古賀さんのお父さんが、僕のお父さんに全面的に信頼しているのが解る。

 


 父さんは間接的に、古賀さんを託されたようなものだ。

 でも、()()()本当に偶然。

 僕は、適当に歩いていただけだ。



 「真也…お前が紅羽ちゃんを連れてきたのは、偶然だよ。」



 父さんは、僕の感情を読み取ったのか、優しく教えてくれる。



 「古賀さんは…タイミングを教えてくれなかったからな。」

 


 「・・・・・・あの、…聞いてもいいですか?」


 古賀さんは、今までずっと閉ざしていた口を開く。


 「もちろん」

 「・・・では、お父さんたちの所在は…?」



 やはり、だが、気になってしまうのは仕方のないことだろう。

 

 でも、古賀さんは、それを知ってどうするのだろう。




 


 ただ、一つ言えるのは、できれば、僕の近くから居なくならないで欲しい。

 身勝手な願いだった。



 


 


 



どうでしょうか?

感想,アドバイス等ありましたら、宜しくお願いします!

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