大食い
ネタ回かと思わせての――――――――
お陰様で、総合ポイント400を突破しました!
本当にありがとうございます!
僕は、今だかつて無いほどに観察力が優れていた。
まず、入った瞬間から広がる古賀さんのにおい…ではなく、家の廊下にも置いてある香料の香り。
・・・・・・残念だ。
次に目に付くのは、部屋の壁に掛けてある服だった。
大事に掛けてあるその服は、よく見れば僕がこの間ショッピングモールでプレゼントしたものだ。
気に入ってもらえているのなら、それほど嬉しいものは無い。
ま、まあ、僕の取り柄は、惜しみなくお金を使う事だけだから、ね…
自分で言って悲しくなってきたところなので、続きの説明をします。
もともと備え付けていた家具の位置は初めと変わっていないけれど、寂しい感じが減った気がする。
もちろん、この部屋を使い始めてそう経っていないのだし当然だけど、大分おしゃれになった。
特に、部屋机の上なんかは、小太鼓をたたいているクマさんがいる。
・・・・・・女の子らしくて、とっても新鮮です。
一通り観察し終えたところで、古賀さんが切り出す。(この間、たったの三秒)
「で、早速見てもらいたいのだけどっ…」
そう言って、机の上から取ってきた大きめの紙を床に広げる。
ケーキの設計図のようだ。
材料が細かく書かれている。
「古賀さんこれすごいねえー。」
「でしょ。おいしそうでしょー。エッヘン!…ぅへへ」
そう言う古賀さんは、本当に幸せそうだ。
見ているこっちまで、幸せになってしまう。
「えと、これあんまりケーキ図は見えないけど…どれくらいの大きさなの?」
図に書いていることは、材料の分量と手順。
素人の僕じゃ、材料で把握できることは少ない。
「あー、今年は四人だからー…大きめに作る予定!」
そうか、古賀さんは一人っ子だった。
「だからね、目安としてはー…スポンジ七枚分くらい?」
!?
「な、七枚?」
願いが叶うアレですか?
「うん。あっ、でもちょっと多いかなー。」
自嘲気味に笑う古賀さん。が、
「こ、古賀さん、ちょっとじゃないよ!」
「えっ、そうなの?てっきり、そのくらいかと…」
人差し指で頬をかく古賀さん。
…可愛らしい仕草
が、ここは、心を鬼にして言わないと!
「…古賀さんは、何を作るつもり?」
「それはー、誕生日ケーキだよっ!」
「うん。そうだよね。良かった…って、ウェディングケーキができちゃうよっ!」(大きさだけ)
「ええっ!」
心底ビックリな顔をする古賀さん。
・・・僕がびっくりだよ……。
「家、一階お相撲さんの道場じゃないからね。」
「あ…はい。」
そんなケーキの量を、誰が食べられるというのか。
「母さんたち、結婚して20年目だからね。」
「…はい。……ん?じゃあ、ちょうどいいじゃん。」
「これは、誕生日ケーキだからね。」
完全に、ケーキの事にしか目が言っていない古賀さん。
趣旨がずれてる……
たくさん悩んだ結果であることは、鉛筆の消した痕からよくわかる。
古賀さんは、本当に真面目だ。
僕からの突っ込みと、それを取り入れることによって変わってくる分量,材料費。今も、うなりながら必死に頭を働かせている。
そんな古賀さんの横顔も素敵だ。
思わず、いや、ずっと…かな…見惚れてしまう。
どんな理由であれ、いけない筈なのに…ドキッとしてしまった。
抑えないと……
もしバレでもしたら、きっとこの関係が壊れてしまう…から。
僕は、この横顔を見ていられる権利が欲しい。
どうでしょうか?
感想,アドバイス等ありましたら、よろしくお願い致します!!
そして、良ければ評価をお願い致します!




