一本梅のの様『ツンツン魔術師の花嫁探し』
「ああ、今日はレビュー日和だな」
お願いごとが叶いそうな空にうなずいて、レビュー喫茶店の看板を出しました。
わたしはレビュー喫茶店の喫茶マスターのくまごろうです。どうぞお見知りおきくださいね。
このレビュー喫茶店は、おすすめの一冊を語り合う喫茶店でございます。
今日はどんな一冊に出会えるでしょうか――?
レビュー喫茶店の近くには色々なハーブも育ちます。喫茶店で使うハーブをアライさんがちょきん、ちょきん、とハサミで収穫しているので籠を持って行きました。
「くまごろうさん、あとはどれを収穫すればいいかな?」
「アライさん、それならペパーミントをもう少し採っておきましょう」
カモミールやチャイブ、レモングラスにミルクシスルなどを籠に入れて喫茶店に戻ります。
アライさんと採れたてハーブの香りを楽しみながら選別をしているとカラランと扉の鈴がなって白ヤギのシーロさまがいらっしゃいました。
「あいたたた……昨日、黒ヤギのクーロと利き紙をしていたら二日紙酔いになってしまったよ……」
利き紙とは、色々な紙を風味や舌触りで味わい語り合う利き酒のようなものでして、量が過ぎると二日酔いならぬ二日紙酔いになってしまうのです。お酒も紙もほどほどに楽しむことが大切なようですね。
いつもより青白いシーロさまが頭を抑えながらおすすめの一冊をカウンターに置きました。
本日のおすすめの一冊、どんな本か見てみましょう。
「これは一本梅のの様の『ツンツン魔術師の花嫁探し』ですね」
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《本日のおすすめの一冊》
◇作品者/作品名
一本梅のの様
『ツンツン魔術師の花嫁探し』
(https://book1.adouzi.eu.org/n9377gu/)
◇ジャンル/文字数
異世界〔恋愛〕/ 107,576文字
◇あらすじ
ハーブティーのお店で働く貧乏令嬢リーニャは、花嫁探しをしている美少年魔術師フェリクスになぜか気に入られてしまった。
会ったばかりで求婚! 恋人繋ぎで初デート! さらに、魔法のキス?
恋を知らない二人は失敗ばかり。でも、少しずつ惹かれ合い――。
「大好き」「僕と結婚して?」「やっとつかまえた――僕の花嫁」
これは人見知りな令嬢が恋をして、自分の手で幸せを掴めるようになるまでのお話。
(『ツンツン魔術師の花嫁探し』の小説情報より引用しています)
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ペパーミントのすっきりした香りで少し顔色がよくなったシーロさまが口をひらきます。
「ツンツンした魔術師とヒロインのリーニャの出逢いがニマニマする勘違いな行き違いがありましてね――レビューのお手紙を書かせていただきました」
シーロさまはひらひらとレビューのお手紙を見せてくれました。
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◇レビュータイトル
異世界恋愛の真ん中でわたわたしている二人の恋にきゅんきゅんしませんかーー?
◇レビュー本文
異世界恋愛にどっぷりハマりたい、つんつんする歳下美少年にきゅんとしたい、人見知りしてあたふたする美少女を愛でたい――そんなあなたにイチオシな作品があります!
この物語の主人公は、貧乏すぎてハーブティー店で働く極度の人見知りのリーニャ子爵令嬢。働く店は、お客様の悩みに応じたハーブティーで健康になれるから『願いを叶えてくれるお店』と呼ばれている。
ある日、噂を聞いて訪れた王都警邏隊の美少年フェリクスの願い事は『僕の花嫁になってくれる女の子と出逢わせて』というびっくりなものだった!
結婚を焦るフェリクスのために仕方なくお手伝いをすることになったリーニャだったけれど……。
ハーブティーは、色々なハーブを組み合わせることで色や香り、効能も楽しめて笑顔になるもの。
それはきっと恋も同じですよね?
二人の恋がどんな笑顔になったのかーー飲みごろなので、恋もハーブティーも冷めない内にどうぞ召しあがれ♪
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「人見知りのリーニャがツンツン魔術師のフェリクスに少しずつ惹かれていく様子や二人のじれったい様子に毎回心が踊ったり、もどかしくなったり、応援したりするのが楽しくてね」
ニィと目を細めるシーロさまにアライさんがこくこく凄い速さでうなずきます。アライさんは一本梅のの様の大ファンなので全ての作品を読んでいるのです。
「二人の恋模様も楽しめるのはもちろん、ヒロインのリーニャが働く『願いを叶えてくれるお店』と評判のハーブのお店で描かれるハーブの数々が物語に素敵な彩りを添えているのも魅力的でしたね」
ヒロインのリーニャさまはお客様の様子を見て、ぴったりのハーブティーを出すのが得意な方です。お肌を気にする女性の方には肌がつやつやになるハーブティー、頭痛に悩む紳士には頭がすっきりするハーブティーを出しておりました。
目の前には色々な紙の摂りすぎで二日紙酔いになってしまった白ヤギのシーロさま――わたしは摘みたてのハーブの中から二日紙酔いに効くハーブをいくつか選びます。
ミントの爽やかな香りが広がる金色のハーブティーをゆっくりと注いだティーカップをそっとシーロさまの前に置きました。
「二日紙酔いにとても効くスッキリしたハーブティーをどうぞ」
「くまごろうさん、ありがとう」
「シーロさま、素晴らしいおすすめの一冊をありがとうございます」
本日のおすすめの一冊である一本梅のの様の『ツンツン魔術師の花嫁探し』は、くまごろうの本棚に入れておきますので皆さまも手に取ってみてくださいね。
ここはなろう森にあるレビュー喫茶店。
今度はどんなおすすめの一冊に出会えるか楽しみですね。
またのお越しをお待ちしております。







































